チョコレート帝国の皇帝が投資損益を公開しないので自分で計算してみた【中世物語風】

2023年11月15日

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むかしむかしあるところに、チョコレート帝国という名の国があったそうな。

その国は一人の皇帝による専制政治が行われていました。その皇帝は自信ありげに、国民に対してこう述べました。

「お前たちの生活は日々消費の誘惑により危険にさらされている。だが私が言う通りに節制し、米国株に投資すれば経済的成功が約束されている!日本株はクソだ!まだ日本株やってるの?現に私も経済的に成功している!私はお前たちを救いたい!!!じゃあの☆彡」

こう述べて国民に米国株への投資を推奨していました。

普段から皇帝が発していた日常生活への不安の煽りによって将来に不安を感じていた国民は、皇帝の自信に満ちた発言に熱狂しました。

「将来の生活がどうなるか不安だったけど、我々もこれで救われる!!!」

「わっはっは、チョコレート帝国万歳!!!」

チョコレート帝国の国民は皇帝の教えに従いました。皇帝は自分の購入銘柄を公にしていたため、多くの国民が皇帝が購入した銘柄と同じ米国株を買い集めていきました。しかし皇帝の教えに従ったにもかかわらず、国民は一向に豊かになることはできませんでした。

皇帝は購入銘柄は公表するものの、自らの投資損益は一切公表しない。そんな皇帝の姿勢にある一人の国民が疑問を抱き始めました。

「皇帝の教えに従い米国株に投資し、皇帝と同じ銘柄を買ってきたけど一向に生活がよくならない。皇帝自身は豊かになっているみたいだけど…一体どうなってるんだ?それに「自分にご褒美は最低最悪!」と国民に節制を呼び掛けておきながら、「死ぬまでに一度は必ず見た方が良い」と言って香港ディズニーランドへ行くことを推奨しているし…これはどういうことだ?」

疑問に思いその場で立ち尽くして考えるその国民の前に、ある一人の男が現れました。

「どうかしたのか?そんなところで考え込んで

「・・・あなたは誰ですか?」

「俺の名はローンウルフ。世の中の人々をお金に困らない生活へ導くために、諸国を回っている。お前も何か悩んでいるようだな。俺でよかったら話を聞くぞ」

「実は…この国の皇帝は米国株への投資を推奨していて、我々国民はその皇帝の教えに従って米国株への投資を始めたんです。皇帝自身は自分で購入した銘柄を公表してくれて、我々も皇帝が購入した銘柄を買ってはいるものの、一向に経済的に豊かになれないんです。」

「ほう」

「皇帝は『PM(フィリップモリス)は半年で70ドルから90ドルまで戻ってチョコレート帝国大勝利!』と言っていますが、私自身はその間にPMの株価が70ドルになったのを見たことがありません。」

「そうだな、2018年にPMの株価は一度も70ドルに接近したことすらないからな。」

「それに皇帝自身は投資損益は一切公表してくれないため、本当に投資で利益を得ているかどうかわからないんです。ただアドセンス収入だけは自慢げに公表して香港ディズニーランドにも行っているので経済的に余裕はあるようですが」

「そうか。その話だったら他の国でも噂になっているぞ。奴の購入銘柄の情報も出回っている。」

「本当ですか?」

「ああ。俺はその情報を元にして奴が実際に投資でどれぐらいの損益になっているか調べてみた。よかったらお前も見てみるか?」

「はい!お願いします!!!」

「もしかしたらこの結果はお前にとって衝撃的なものになるかもしれない。覚悟はできるか?」

「…はい。私は嘘偽りではない、皇帝の真実の姿を知りたいんです」

「そうか、それじゃあこれが奴の投資損益だ。よーく見ておけよ。」

そういうとその男、ローンウルフは皇帝の損益が書かれた紙をその一人の国民に見せるのでした。

ローンウルフが算出した2018年11月25日現在のチョコレート帝国皇帝の投資損益

〇 算出条件
・購入日が判明していないものはブログ記事投稿日の前日の株価を使用
・算出対象から日本株は除く
・通貨の単位は米国株はドル、SPDR(東証上場:1557)は円
・株価は2018年11月25日現在の株価
・2018年2月9日のPMとXOMの株価は未記載のため、終値を使用(青色の箇所)
・2017年10月20日と2018年3月20日のSPDRの株価は始値を使用(青色の箇所)
・配当は含まず
・手数料は考慮せず

 

 


 

皇帝の投資損益を見せられたその一人の国民は、皇帝が豊かになるどころか米国株投資で損失を負っていた事実に愕然としました。

「そ、そんな…私は皇帝を信じて豊かになれると思って米国株を購入したのに、皇帝自身は投資でむしろ損失を負っていただなんて…しかも損失を負った国民を尻目に、皇帝はアドセンス収入やアフィリエイトで一人財を成していたとは…最近やたらと投資に関係ないAmazon Audibleや旅行サイトを紹介していておかしいとは思っていたが…」

損益が書かれた紙をしまった後、ローンウルフは彼にこう告げました。

「奴は不安や期待を煽りに煽って米国株への投資を勧め、自分が発信する情報が絶対であるとして絶大な支持を集めた。それにより莫大なアドセンスやアフィリエイト収入を得ることに成功した。だが奴はそれらの収入を失わないために、自分に都合の悪い情報は一切公表しない。それどころか嘘で固めることによって自らへの支持を集め続けたのさ」

精神的支柱を負った男は、その場で立ち尽くし、茫然とした表情でその場を離れることが出来ませんでした。そんな状態の中、ローンウルフと名乗る男は立ち尽くす男にこう話しかけました。

「だが、奴の言うことはあながち間違っちゃいない。米国株は幾度もの暴落を味わいながらも200年以上にわたり株価が上がり続けた。」

「…そうなんですか?」

男は我に返り、ローンウルフに問いかけました。

「ああ。米国株は金や国債と比較しても比べ物にならないほどの利益をたたき出してきた。だが奴の1番の問題は、自分に都合の悪い情報は一切公表しないどころか嘘までついてマイナス面の情報を隠し続けたことだ。嘘や間違った情報によって投資を始めた場合、誤った信念が形成されかねない。そうなった場合、1992年から2003年の時のPMのように、長期にわたり株価が低迷したら精神的に耐えられず、株を底値で手放しかねない。」

「11年…長いですね。今の私だったら耐えられないかもしれません。」

「有名な人物が自信満々で発信した言葉は、それが正しいように聞こえるのはわかる。実際に正しい情報を発しているときもあるだろう。だがそれをそのまま鵜吞みにせず自分の頭の中で咀嚼して、その情報が本当に信頼に値するか何度も考えることが非常に大切だ。それが生殺与奪権を他人に奪われず、お金に困らない生活を送るための秘訣だ」

「そうですね、どんなに著名で自信あふれる人の発言でも、まずは自分の中でその言葉に裏がないか、人々を正しい道へ導くといいながら自分の利益ばかり考えている人なのか、自分の頭の中でよく考えて客観的な視点で事実をとらえていくことが大切なんですね。」

「俺の伝えたかったことが理解できたようだな」

さっきまで茫然自失としていた男の目に生気が戻り、その目でローンウルフをまっすぐ見ながらこう言いました。

「はい!あなたのおかげでこれから自分が他人に騙されず、お金に困らない生活を一歩踏み出すきっかけになれた気がします。ありがとうございました!」

「そうか、それなら良かった。さて、そろそろ行くか」

「え?もう行ってしまうんですか?」

「ああ、この国よりももっとひどい国があってな。イケハヤランドって言う国なんだが、FXという丁半博打を国民に勧めてる国王がいてな。そいつらの目を覚ましに行きたいんだ。」

「イケハヤランドはそんなにひどいんですか?」

「ああ。チョコレート帝国の国民は時間はかかるがいつかは経済的に救われる可能性が高い。自らの投資哲学を構築することは必要だがな。けどFXは基本的に丁半博打。一部の成功者と胴元、アフィリエイトを張っている国王以外、一向に豊かになれない。一刻も早くイケハヤランドの国民の目を覚ましてやらなきゃな。っていうわけだ、じゃあな」

こうしてその男、ローンウルフはチョコレート帝国から旅立つのでした。世の人々を一人でもお金に困らない生活へと導くために…

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