タバコ銘柄はかつてほどの高いパフォーマンスをあげるのは難しいと思う

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

米国株の高配当株投資家に大変人気なMO(アルトリア)、PM(フィリップ・モリス)等のタバコ銘柄ですが、これらの株はかつて投資家に莫大な利益をもたらしてきました。

ジェレミー・シーゲル「株式投資の未来」によると、フィリップ・モリスは1957年から2003年にかけて、年率19.53%という驚異的なパフォーマンスを叩き出しました。

しかし私はこうしたフィリップ・モリスのようなタバコ銘柄に、かつてのようなパフォーマンスに匹敵する成績を出すのは難しいと考えています。

かつて破産法申請の瀬戸際まで追い込まれたフィリップ・モリス

というのも、フィリップ・モリスはかつて数々の訴訟に悩まされ、2003年には120億ドルの保証金の差し入れに関し、減額が認められなければ破産法を申請するというところまで追い込まれ、株価は12年前と変わらない水準まで下落したという歴史があります。

こうして極端に売り込まれて割安な局面が継続する中でも、増配を続けたことから最終的には高いパフォーマンスを収めることが出来たのです。

翻って現在、フィリップ・モリスを代表とするタバコ銘柄は業績の先行きに不安があるものの、破産が心配されるほどではなく、かつてほどの割安さはありません。こうした中で、かつてのような高パフォーマンスをタバコ銘柄に求めるのは非常に厳しいと思います。

とはいうものの、それでもこうしたタバコ銘柄は超長期で見れば、S&P500に対して超過パフォーマンスを得ることが出来る可能性が高いのではないかと考えています。

今のタバコ銘柄はかつてのように極端に売り込まれているわけではありませんが(BTI(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)は売り込まれてますが)、決して割高な水準にあるわけでもありません。破産とまでは行かないまでも、先々の業績見通しが規制により不安定となり、バリュエーションは抑えられていると思います。

またすぐに受け取ることのできない先々の配当金は往々にして過小評価されてしまうため、そのぶん超長期で見れば高配当株であるタバコ銘柄は優位性があると考えられます。

とはいえ私はタバコ銘柄は買わない

とはいえ、私自身はタバコ銘柄に投資するつもりはありません。多少割高であっても、MCD(マクドナルド)のような将来の業績が見通しやすい銘柄のほうが業績のブレも小さく、安心して長期保有できると考えたからです。

私の見る限り、米国株投資家でタバコ銘柄を所有している人は非常に多いと思います。やはりシーゲル教授の「株式投資の未来」の影響なのでしょうか?

確かに「株式投資の未来」は名著であると私自身も考えています。ですがあくまで私が今まで読んできた本の中の1冊にすぎません。ですので私自身の投資判断に対して、「株式投資の未来」が大きく影響を与えることはあっても、それが投資判断に全面的な影響を与えるまでには至っていません。

またタバコ銘柄の将来見通しが配当金に大きく依存している以上、万が一減配が起きた場合に株価に与えるインパクトは相当なものになると思います。

最近のBTIはメンソールタバコ禁止の方針による懸念から減配もささやかれはじめ、株価はここ1年で高値から半値にまで落ち込んでいます。

またタバコ銘柄が高いパフォーマンスを誇るまでには20~30年以上もの時間を待つという覚悟が必要です。あなたはタバコ銘柄の未来に賭けて少なくとも20年以上の間持ち続ける覚悟と自信はありますか?

今タバコ銘柄に投資している人たちがそれだけの覚悟と自信を持って投資しているのかはわかりませんが、あまりシーゲル教授の本を妄信せず、自分の中でよく頭の中で考えた上で投資判断を下した方がいいと私ローンウルフは考えています。

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