チョコレート帝国の秘密を暴く男、ローンウルフが皇帝と直接対決!そこで明らかになる真実とは【前編】
遠い昔の話…ある所に一人の皇帝によって専制的な政治が行われている国、チョコレート帝国という国がありました。皇帝の手段を厭わないその強引な手口により、またたく間に世界を席巻。莫大な版図を手にしたのでした。
皇帝は「全員を爆益の彼方へ連れてくゾ☆」と高らかに国民へ宣言し、国民へアメリカ株への投資を推奨し、アメリカ株へ投資すればその経済的成功が約束されると説いたのでした。
しかし皇帝を信じて皇帝と同じ銘柄を買った国民は一向に豊かになれず、不満は溜まる一方でしたが、そんな国民を尻目に皇帝は自らのブログ収益を自慢げに見せつけるばかりでした。
そんな中、皇帝が住む宮殿内部を警護する2人の兵士が話し始めたのですが…
兵士A「この間もまた城下町で暴動が起きたらしいな。」
皇帝の間付近を警護する二人の兵士のうち、兵士Aが兵士Bに話しかけました。
兵士B「ああ、皇帝閣下が買ったアメリカ株の個別銘柄と同じ銘柄を買った国民が、全然株価が上がらずに話が違うと不満を抱いているのが原因だとか。」
兵士Bは兵士Aの問いかけに応えました。
兵士A「皇帝閣下は自分が勧める商品がいかに素晴らしいかを力説して国民に売って、その売上代金の一部をお抱えの商人から得てたっぷりと利益を得ているみたいだけど、皇帝閣下を信じてアメリカ株を買った人は一向に豊かになってないんだ。暴動が起きてしまうのはしょうがないことかもな」
皇帝側に立っているはずの兵士Aは、国民の窮状に理解を示しました。それもそのはず、彼自身もアメリカ株を購入したにもかかわらず、一向に経済的に豊かになっていなかったのでした。
兵士B「そういえば、去年の年末の皇帝閣下の言葉を覚えてるか?」
今度は兵士Bが兵士Aに話しかけました。
兵士A「ああ、覚えてる。」
兵士B「福袋は在庫処分のボッタクリ商品」って言った1週間後に、「Amazon初売り2019は本日から!セールや福袋も充実なのでお見逃しなく」って言ってたよな。」
(現在は記事は削除されている)
兵士A「ああ、あれには驚いたな。9日前に言ったことと180度違うことを言うんだもんな」
兵士Aはあきれ顔で答えました。兵士Bは話を続けました。
兵士B「あれも結局国民がAmazonから福袋を買えば、その一部が皇帝閣下の懐に入るみたいだぞ」
兵士A「え、そうなのか?!」
兵士Aは驚きを隠せませんでした。
兵士B「ああ。今暴動が起きているのもこの事実を知った国民が、皇帝閣下が一人で利益を得ているのを不満に思ったかららしいぞ」
兵士A「そうだったのか…自分が仕える主君とはいえ、それはちょっとひどい話だな。それにしても情報統制が敷かれてるこの国で、なんで国民に皇帝閣下の不都合な情報が出回ってるんだ?」
兵士Aは首をかしげました。
兵士B「ああ、どうやらこの国で皇帝閣下の情報について説いて回っている奴がいるらしい。名前は確かローン…」
と、その時…
「貴様らそこで何を話している!!!」
大きな声が宮殿内に響き渡りました。
兵士AB「しょ、将軍様!!!」
重厚な鎧に身を包んだその男は、鬼のような形相で兵士2人を睨みつけました。
将軍「何をペチャクチャとおしゃべりをしている!もう交代の時間だろう!もし宮殿へ不逞の輩が侵入してきたらどうするつもりだ!さっさと交代相手のところへ行ってこい!!!」
兵士AB「は、はいっ!」
将軍の気迫に押された二人は、そそくさとその場を立ち去りました。
将軍「まったく、最近は我が帝国軍もたるんでおる!しかしあの兵士たちの言うこともわからないでもない。皇帝閣下はすっかり変わられてしまった。昔はあそこまでお金お金言う人ではなかったのに…」
将軍と呼ばれたその男は、先ほどまでの鬼のような形相から一転、少し寂しそうな表情を浮かべました。
将軍「しかも以前皇帝閣下が国民の前でさらし者にしたあの男、実際の所はみなの前にさらすべきではなかったハズだ…」
忠誠心をみせていたはずの将軍の心に迷いが生じたその時、どこからともなく声がしました。
「迷っているようだな」
「誰だ?!」
後編へ続く