ブラックスワン戦略の成果をプットオプション買い取引から解説する

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

以前の記事で私はブラックスワン、つまりその事態が起こる可能性が極めて低いが、それが起きたら甚大な影響を与える事象を考慮して取引戦略を立てていると話しました。

 

またその際に、オプション取引で株価の下落に対するヘッジを行っていることをお話ししました。

今回の記事では、私のオプション取引の実際の結果を基に、なぜ相場好調期にブラックスワン戦略が市場平均を上回るのが難しいかを解説したいと思います。

株価の下落に対する保険であるプットオプション買い

そもそもオプション取引とはどういったものなのかという話ですが、「将来の予め定められた期日に、特定の商品(原資産)を現時点で取り決めた価格で売買する「権利」を取引するもの」をオプション取引と呼んでいます。

…この説明じゃわかりづらいですよね(;^^)今回の記事では以下の通りひとまず簡略化してお話しします。

今回の記事で解説するプットオプション買い取引ですが、期日までに対象資産の価格が下落すればオプション価格が上がりますが、価格が横ばいもしくは上昇する場合にはオプション価格が下がってしまう取引です。いわば株価下落に対する保険のようなものです。ただし時間がたつほどその保険料の価格が下落していきます。

オプション取引自体について詳しく知りたい方は、過去に記事にしているのでよければ下記の記事をご覧ください。

実際のプットオプション買いの取引結果を公開します

まずは論より証拠、私の2017年から現在までのプットオプション買いの取引結果をご覧ください。

 

およそ2年半の間に、私は18回プットオプションを買っています。プットオプション買いは株価が横ばいもしくは上昇している時には価格が下がっていくので、ご覧の通りほとんどの取引でマイナスが生じています。

勝敗で言ったら18戦4勝14敗、勝率で言ったらわずか22.22%です。相場全体の期間を眺めると、上昇相場や横ばいの時期のほうが長かったですからね。

しかし全体の損益状況となると話は変わってきます。勝率で大きく負け越しているのにも関わらず、損益はプラスとなっています。その理由は見てもわかる通り、2018年2月9日決済の取引が大幅なプラスとなっているからです。

この時の日経平均株価は、終値ベースで23,629.34円から21,382.62円へと約9.51%の急落。それに伴い、株価下落に対する保険料ともいえるオプション価格は約23倍へ一気に価格が急騰しました。

この1度の勝利が、ほかのマイナスを補って有り余るぐらいの利益をもたらしたのです。

投資や賭け事の世界では、勝率だけを見てしまうと全体の物事を見失ってしまいます。たとえ勝率が低くても、全体として見て勝ったときの利益額がその損失額を大きく上回ることにより、利益を確保するということができるのです。

なお「まぐれ 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」の著者であるナシム・ニコラス・タレブ氏のヘッジファンドは、オプション買い戦略のみで運用されているとのことです。

ディフェンシブ銘柄への投資はここまで極端ではないものの考え方は同じ

翻って株式取引についてですが、ここまで極端なことにはなりませんが、ディフェンシブな銘柄は相場が平穏な時は市場平均を上回ることは難しいですが、先ほどのオプション買いの取引のように相場が急落した時にその優位性を発揮することができるのです。

勝率や期間で言ったら市場平均を上回る期間が短いのですが、ひとたび株価が下落すれば「損益額」でみれば市場平均を上回ることだって可能なのです。

ここ10年間はほぼ右肩上がりだったS&P500指数

ここ10年ほどの米国株式市場はほとんど右肩上がりの相場でした。ここ10年間の間に株式投資を始めた人は、上昇相場しか知りません。

ですからこうした株価の下落を想定したディフェンシブな戦略を説いてもなかなか理解されにくいと思います。それでももし今後株式市場が下落相場に突入したら、私が今まで言っていたことを理解することができるかもしれません。

ですが株価が下がってから理解したのではタイミングとしては遅いのです。資産運用をお金に困らない生活を送るための手段として考えている人は、自らの大切の資産を守るため、事が起こる前から株価の下落に備えた取引手法や銘柄を選択するべきであると私ローンウルフは考えています。

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