知らない男に家のドアをドンドンされた時の話【後編】
お疲れ様です、ローンウルフです。前回の続きです!
自宅に女性を監禁しているという謎の通報により、私の家を2度訪れた警察官。部屋の中を確認してもらい、当然何もないため帰ります。
そのおよそ1週間後、ユニットバスで頭を洗っていた私は玄関から聞き覚えのある金属音を耳にします。
なんとその音は家の玄関のドアノブをゆっくりと回している音だったのです!!!
突如家の前に現れた謎の男
ドアノブを回されているものの、扉の鍵は閉めていたので扉が開けられることはありませんでした。
ユニットバスで頭を洗っている最中に誰かが家のドアノブを回しているという事実に驚いた私は、急いでシャンプーをシャワーで洗い流し、バスタオルを体に巻いた状態で物音を立てないように玄関のドアに近づき、ドアののぞき穴から外をのぞき込みました。
すると私の目に、1人の男がフロアでウロウロしている姿が映りました。堀が深い顔の男性で、中東系を思わせる外国人のようでした。
(この男が俺の部屋に何度も通報してきた張本人なのか…?)
そう疑問を感じるも、風呂から出たばかりであった私はゆっくりとドアから離れ、ひとまず濡れていた体をバスタオルでふき、寝間着に着替えて濡れていた髪の毛をドライヤーで乾かしました。
そして玄関前にいた男がどうしているか確認するため、再度玄関のドアに音を立てないようにゆっくりと向かい、のぞき穴からドアの外を覗きました。
「・・・!!!」
ドアの外を覗いた私は思わず声を出しそうになるぐらいの戦慄に襲われました。
のぞき穴の向こうから見える巨大な目。なんとドアの向こうからその男ものぞき穴を通してこちら側を覗こうとしていたのです!!!
のぞき穴をのぞき込んだ後、ドアノブをガチャガチャと回しだすその男。もはやゆっくりと回すことはせずに堂々とドアノブを回し始めました。
(これはヤバい…)
身の危険を感じた私は、スマートフォンを使用して110番通報をしました。
「私の家の前に不審な外国人男性が来て、家のドアをガチャガチャしてるんです!すぐに来てください!」
そう警察に身の危険を訴えている最中のことでした。
「開けろおおおおおーーーーー!!!」
男はそう叫びながらドアノブをつかんで金属製の扉を激しく揺らし始めました。ドンドンとあまりに大きな音を立てていたため、私は金属製のドアとはいえ壊されてしまうのではないかと不安に陥ります。
そして・・・
ガコォーン!!!
と大きな金属音が玄関から聞こえました。
(まさか本当にドアが壊されたのか?!)
私の心臓の鼓動が急速に波を打ち始めます。スマートフォンを持つ手も小刻みに震えていました。
急いでドアの状態を確認しに行く私。それでもドアが壊されたわけではありませんでした。男があまりに激しくドアを前後に揺らしたものだから、ドアの内側についている郵便受けの部分が外れて床に落ちてしまったのです。
この時初めてドアの郵便受けの部分が取れるということを知りました
鉄の扉ではありましたが、金具が壊れてしまうのではと思うぐらい激しく扉を揺さぶって大きな音をドンドンと出し続けたため、私はさらなる危険を感じて受話器越しに警察に叫びました。
「ヤバイです!男がドアを前後に激しく揺さぶってきてるんです!とにかく早く来て下さい!」
通報を終えた私。そのころには男はドアを激しく揺さぶるのをやめていました。とにかく警察官が来るのを待つしかないわけですが、その警察官が来るまでの時間は10分ほどだったと思いますが、恐怖感のせいで体感時間はその倍以上に感じられました。
ピンポーンと家のドアのチャイムが鳴りました。のぞき穴を恐る恐る除くと、そこには2人の警察官が経っていました。
ホッとしてドアを開けたのもつかの間、周りを見渡すと男はいつの間にかどこかにいなくなってしまったのでした。
私はあせりました。今日警察官が男と接触出来なければまた同じような事態が繰り返されてしまうと考えたからです。
(せっかく警察官に来てもらっても男と接触が出来なければ意味がない・・・)
やむを得ずその日に起きたことについて私は警察官に説明しました。
「中東系の顔立ちをした外国人と思われる男が、私の家の扉のドアノブをつかんで前後にドアを激しく揺らしてきたんです」
その説明の最中、踊り場にある非常階段の鉄の扉がガチャっと音を立てて開きました。
なんと男が同じフロアに戻ってきたのです!
「あ、あの男です!」
私は男に向かって指をさしました。外国人と思ったその男は、よく見ると顔が濃いだけで外見は日本人でした。
「ちょっと話を聞かせてもらえる?」
男に向かって話しかける警察官。ですが途中からお互い少し慣れたような様子で話し始めました。どうやら警察官はその男のことを知っていて、過去にも様々なトラブルを起こしていたようでした。
「〇〇署の〇〇さんを呼んでください!」
男もある意味慣れた様子で警察官と話をしていました。
警察官は私がいるフロアから男の場所を移し、別の場所で男と話をした後に男を部屋に返しました。男と話し終えた警察官が私に事情を説明しました。
男には警察官が私の家の中を調べてみたが女の人はいなかったということを説明したこと、男は私の上の階の住人で、過去にもよそで色々とトラブルを起こして警察官のお世話になっているとのことでした。
そして帰り際に前回も自宅に訪問した年配の警察官は私に向かってこう言いました。
「それにしてもまだここに住んでたんだ。早いところ引っ越した方がいいよ」
この状況で言う言葉か?それに簡単に引っ越せる状況じゃないのに・・・と私は少しムッとしましたが、さすがにこの状況が再び起こるようなら自分も危ないと思い、引っ越さなければならないと思いました。
そして翌日、不動産会社に一連の経緯を説明して、身の危険を感じているので引っ越しを考えている旨を話しました。すると不動産会社の人があきれたような声で私に向かってこう言いました。
「ああ、あの人ちょっと頭おかしいんですよねぇ・・・」
軽い口ぶりに少し違和感を覚えつつも、不動産会社の人は1月以内にその男を家から追い出すことを約束しました。それでも1か月以内に男が出ていかないようなら自分が出ていくことを伝えました。
その1か月が過ぎるちょっと前に、大家から私宛に手紙が届きました。男は上の部屋から引っ越した旨の内容が書かれており、お詫びの手紙と共に5千円分のクオカードが同封されていたのでした。
この体験があったからこそ私は家は賃貸派
以上、私が実際に6,7年前に体験した出来事を記事にしてみました。ちなみに今もそこの家に住み続けていますが、それ以来今回のような恐怖体験は起きていません。ただちょっとおかしいなって思う人はちょくちょく現れますが(;^^)家賃が安い物件はこういう人を引き寄せやすいんですかね。
私のブログは一応お金に関することを取り扱っているので、最後にお金に関する話題を出したいと思います。
よく住居について、賃貸か持ち家かで論争になることがありますが、私は賃貸派です。それは今回私が体験したような近隣トラブルに遭遇した時でも、賃貸であれば比較的容易に引っ越しができるからです。
賃貸ではなくもし家を買ったときに似たような事態が起きていたら・・・考えただけでゾっとします。せっかく高いお金を払って家を買ったのにこうした事態のせいで引っ越さなくちゃいけないだなんて、泣くに泣けないですよね。
すぐに物件を売りたい場合は足元を見られてしまうでしょうし、手数料などの諸経費だけでばかにならないでしょうからね。
賃貸と持ち家で経済的にどっちがお得かというのは議論が分かれるところですが、少なくとも突然の事態に対応できるのは賃貸の大きなメリットです。近隣トラブルのリスクを軽減したいという人は、住居は賃貸を検討してみてはどうかと私ローンウルフは考えています。
ディスカッション
コメント一覧
都会であれば賃貸だね。
でも地方に住んでて女房子供もいて、いつまでも賃貸なんて、普通の人じゃないよ。
コメントありがとうございます。
確かに都会と地方では少し住宅事情が異なるかもしれませんね。何が普通かは私にはわかりませんが、リスク回避の観点から見たら突然の事情に対応しやすい賃貸に軍配が上がると思っています。
私はローンウルフさんの意見に賛成です。
近隣住民トラブルのリスクも有りますが、異常気象が増えている昨今、いつどんな事で自宅が崩壊するかわかりません。
そんな時にしっかり蓄えがあれば、どこにでも避難出来ますからね。
持ち家だけが家族を守る手段では無いと思います。
コメントありがとうございます。
おっしゃる通り近年は大規模災害が多発していますから、災害リスクを避けるという観点から見ても賃貸の方が有利ですね。災害で家が流されたり倒壊してしまった人の話を聞くとそれを思い知らされます。
まぁそれはあくまで自分の価値観なので、持ち家が絶対ダメとかそういう話ではありませんけどね。絶対に庭付きの一軒家が欲しい!っていう人だと賃貸で一軒家を見つけるのはなかなか難しいでしょうからね。