私の考える高配当株投資

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

色々と賛否両論を招いている、高配当株への投資。私自身も過去に高配当株投資についてブログ内で取り上げたこともありましたが、ここで改めて高配当株投資に対する考えをまとめて記事にしておきたいと思います。

ちなみにポートフォリオをご覧になってもらうとわかる通り、私自身は高配当株投資は実施していません。ですので高配当株に対しては比較的中立的に書いているつもりではいるので、その点を頭に入れておきながら読んでいただけると幸いです。

アメリカ株投資家へ大きな影響を与えた「株式投資の未来」

そもそも日本においてアメリカ株の高配当株投資が流行りだしのは、ジェレミー・シーゲルの「株式投資の未来」の影響が大きかったと思います。

「株式投資の未来」を読むと、高配当株の配当再投資が過去において高いパフォーマンスを上げていたことがわかります。

しかし以前の記事でも書いたことがありますが、そもそもジェレミー・シーゲルは高配当株への配当再投資だけを勧めているわけではなく、あくまでシーゲル式の投資戦略のうちの1つに過ぎないのです。このあたり正直なところ「株式投資の未来」の内容が曲解されているのではと私は思っています。

またこちらもよく語られるところではありますが、株主還元の形としては配当金を支払うこと以外にも、自社株買いをして株主に報いるという手段もあります。

配当金によって株主還元を受ける場合、配当金から税を源泉徴収されてしまうため、税金のことを考えると自社株買いの方が株主還元に適しているのではないかという話があります。

自分としても株主還元の手段としては、税のことを考えると自社株買いの方が有利と考えています。税のことを考慮すると、高配当株投資を実践している人ですら自社株買いのほうが株主還元策としては有利であるということは認めているのではないでしょうか?

予測可能性が高い配当金による還元

そのうえでなぜ高配当株投資戦略を採用している人が自社株買いよりも配当金を重視しているかというと、その理由の1つとして配当の予測可能性の高さに優位性があるからであると思います。

アメリカでは日本のように景気が悪くなったからといって簡単に配当金を下げるようなことはしません。減配は経営陣による戦略の失敗を示唆するため配当金を下げたがらないのです。ですが自社株買いは年によって金額がまばらであり、予測可能性としては配当金に劣るのです。

さらに高配当株投資の優位性について語るうえで外せないのが、将来の配当に対する評価です。

高配当株投資が高いパフォーマンスを上げてきた根拠の1つとしてよく語られるのが、「遠い将来の配当は過小評価される」ということです。

人間の本能として、今すぐもらえるお金と将来もらえるお金であれば、ほとんどの人が今すぐもらえるお金の方を重視するかと思います。将来もらえる金額の方が多かったとしてもです(金額の多寡によってくるところもありますが)。

人は歳をとってからお金持ちになるよりも、今すぐにでもお金持ちになりたい!と思うのが自然な感情ですからね。

実際元々は高配当株投資を採用していた人でも、短期間で結果が出なかったため見切りをつけ、高配当株投資を大幅に縮小もしくは放棄した人が散見されるのがその証拠と言えるでしょう。

ケインズも「雇用、利子および貨幣の一般理論」の中でこのように述べています。

人間というものは結果がすぐに現れることを望むものである。手っ取り早い金儲けにことに強い興味を示し、遠い先に得られる利益を平均的な人間は非常な高率で割り引く。

 

しかし高配当株の配当再投資はその自然な感情を逆手に取るのです。今目の前のキャピタルゲインと将来の配当金。人は遠い将来にもらえる配当金を過小評価する生き物です。

遠い将来といっても数年先の話ではありません。もっと20年、30年以上のスパンの話になってきます。

ですので本来少なくとも数十年たってやっと成果が出てくる高配当株投資を、たかだか数年で評価すること自体がおかしいのです。これは高配当株投資を採用していない自分ですら理解していた話です。たった1、2年ぐらいで高配当株投資に見切りをつけた人は、事前の勉強不足であると言わざるを得ません。

また日本においても高配当株投資はその優位性が現れているところです。以前そのことについて記事にしたことがあるのでよければご覧ください。

過去の結果がそのまま未来に延長されるわけではないが

ただ当然ながら過去の結果が必ずしも将来を約束するわけではありません。ですが長期間にわたって良好な成績を収めているので、高配当株の配当再投資戦略は「時の試練に耐え抜いた投資法」であるとも言えます。

ただしそれでも高配当株投資はあくまで「勝つ確率の高い投資法」にすぎません。もしかしたら市場平均を下回る結果を招くかもしれません。

また先ほど高配当株投資の成果が出るためには長い時間をかける必要があると話しましたが、その長い時間をかけた結果それでも高配当株の配当再投資の成果が出なかった場合、それまでに費やした時間が無駄になってしまい、軌道修正をはかる機会が失われるというリスクもあります。

それでも株価は長期的には配当を基にして価格が決定されていることから、市場平均を大幅に下回る結果となる可能性はかなり低いのではないかと思います。

そういう意味では、リスクリターン比で考えたら高配当株投資はかなり優れた投資法といえるのではないでしょうか?

それでも私が高配当株投資を採用しなかった理由

それでも冒頭に話した通り、私は高配当株投資の配当再投資戦略を採用していません。それは私が実行しているディフェンシブ銘柄への投資よりも、高配当株投資のほうがリセッションに対する業績や株価への負の影響が大きいのではないかと判断したからです。

また保有銘柄を高配当株に偏らせてしまうと、相場が大きく変動した時にポートフォリオ全体の価格が一方向に振れやすいのではないかと思ったのです。

私としてはより安定的な運用を行って、着実に長期的な資産形成を行いたいのです。そういう意味では、高配当株投資よりもよりディフェンシブな手法が私には向いていると考えたのです。

正直なところパフォーマンスとしてはどちらが優秀な成績を収めることになるのかはわかりません。もちろん私が今採用している戦略の方が良い結果を残せると思っているから今の手法を採用しているわけではありますが、未来のことは確実にはわかりませんからね。

それでもよほどのことがない限り、私は高配当株投資ではなく今の手法を貫いていこうと私ローンウルフは考えています。

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