IT技術は必ずしもオールドエコノミーを駆逐しない
お疲れ様です、ローンウルフです。
昨年の話ですが、私はツイッターでフォローをしているライナスさんのWeb上のセミナーに参加しました。
内容はITの知識がほとんどない投資家向けということで、私は全くないとまでは言わないもののITの知識に乏しかったので参加してみました。前職で受けた外部の講師を招いて行う研修のような感じで、非常にクオリティが高かったと思いました。
そのセミナーの中で、IT技術を新たに導入した既存企業の例として、マクドナルドをあげていました。
IT技術を取り込んでいくマクドナルド
マクドナルドは2019年に2つのIT企業を買収しました。1つ目はダイナミックイールドです。
ダイナミックイールドはパーソナライゼーションという技術を提供している企業で、購買履歴等を分析して本人に合ったオススメ商品を提供することのできる技術を保有しているとのことです。
2社目はアプレンテです。アプレンテは音声認識技術を保有している企業で、こうした音声認識技術をドライブスルーに活用するために買収したと言われています。
すでにアメリカではタッチパネル方式による注文受付が始まっており、また今後はアプレンテの技術により、ドライブスルーも人ではなく音声認識技術の活用による受付の無人化が始まるのではとのことです。
また私が株式を保有しているマコーミックでは2019年よりIBMとの共同開発により、AIによって新たな調味料を生み出す取り組みを始めました。
他にも同じく私が株式を保有している物語コーポレーションでは、ソフトバンクグループの子会社であるソフトバンクロボティクスが提供している配膳・運搬ロボットServi(サーヴィ)を導入しています。
この配膳・運搬ロボットServiを導入することにより、従業員による料理提供の回数を減らすことになり、人にしか出来ないおもてなしに集中することができるようになったとのことでした。
「AI革命」の恩恵は、なにもサービスを提供している側だけではなく、そのサービスを利用する側も受けることが出来るのです。
IT技術の発展によってニューエコノミーがオールドエコノミーに取って代わって台頭していく構図を思い浮かべる方もいるかもしれません。
しかしこうしたマクドナルドやマコーミック、物語コーポレーションの事例を見ると、IT技術はオールドエコノミーを追い出すどころかその技術を活用することにより、更なる効率化へ貢献していく未来が描けると思います。
IT技術の取り込みによりWinWinの関係へ
最先端の技術を提供する企業を見ると、古くから存在する既存の企業は取り残されてリターンも劣っていくと考えている人もいるかもしれません。
しかし先ほどのマクドナルドの例を見ると、オールドエコノミーが追い出されるどころかむしろ先端技術の導入によって効率化を推進していることが見て取れます。またIT企業側は業務の受注によって潤い、場合によってはWinWinの関係も築けると思います。
私はライナスさんのセミナーを見て、オールドエコノミー企業の株式の保有について一層自信を深めました。IT企業の躍進は既存の企業にとって必ずしも脅威になるわけではないので、オールドエコノミー企業へ投資する投資家はそうした企業の台頭はあまり気にせず投資を継続していくべきであると私ローンウルフは考えています。