円安・円高に良い悪いは無い

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

3月に入ってから円安が急激に進んでいます。2月末時点では1ドル110円台半ばだったドル円相場は、3月に入り一時1ドル125円台まで一気に円安が加速しました。

この円安が起きた理由については、アメリカの金利が急騰しているのに対し日本の金利は日銀の指値オペによって上限が決まってしまうことにより、日米の金利差が拡大していることが原因の1つのようです。

こうした急激な円安について最近「悪い円安」という表現をよく見かけるようになりました。円安は輸入コストの増大による企業業績の悪化やインフレが加速してしまうとの思惑から円安が悪いものと捉えられてこのような表現に繋がっているようです。

反対に一昔前までは円高が悪いものとされていました。その理由としては、円高は輸出企業の利益額の減少につながり、またそれを避けるために製造業が国内から海外に製造拠点を移す原因の1つになり産業の空洞化につながるというものでした。

しかし私としては、こうした円安・円高に善悪をつけるべきではないと考えています。

円高・円安にはそれぞれ違ったメリットがある

当然のことではありますが、円高・円安の双方にそれぞれメリット、デメリットがあります。ですから1つのデメリットだけを捉えて善悪を論じるのは不適当です。

ですが相場が一方向に大きく振れた時はなぜかそのデメリット面ばかりが強調されるので、そうした時にはメリットにも目を向けて為替に対しては中立な視点で臨むべきです。

例えば円安のメリットとしては、輸出企業の好業績につながる、海外からの観光客の流入増につながるといったメリットがあります。

円高のメリットとしては日本のような資源輸入国において資源を安く輸入できる、海外企業を買収しやすくなるといったメリットがあります。

両者のメリットを考えると、どちらか一方だけが悪いということはあまりないのかなと思っています。

ただ円安のメリットのうち海外からの観光客の流入増については、コロナウィルスが原因で海外からの観光客が途絶えてしまっているので、今という時期をピンポイントで捉えるのであればデメリット面の方が強いのかなと思います。

それでもどちらかといえば自国通貨が強い方が良いと思う

ここまで円高・円安に良い悪いはないと言っておいてなんですが、私としてはどちらかというと自国通貨が強い方が望ましいと考えています。

なぜなら自国通貨が弱すぎて自国民や他国から通貨としての価値が認められないような場合、極端なインフレに繋がったり財政政策の効果が限定的になってしまうようなことが起こるからです。

発展途上国においては自国通貨が信用されず、市中取引において自国通貨よりもドルが使われたり、自国の法定通貨をドルにしているなんていう国もあるぐらいです(例 エクアドル)。

他国の通貨が法定通貨として利用されるような国では、機動的な財政政策を打つことが出来なくなってしまいます。

先進国においては自国通貨安を望ましいものとして考えられていることが多いようですが、こうした国々のことを考えるとあまりに通貨が安くなりすぎるのは考え物だなと思います。

とはいえ基本的には通貨高・通貨安が自国に与える影響については、一面だけを捉えるのではなく中立的に考えたほうが良いと私ローンウルフは考えています。

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