日本株のシンニッタンを購入しました

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

先週の金曜日の7月1日に新たに日本株を購入しました。スタンダード市場上場のシンニッタンという会社です。時価総額120億円のとても小さな会社です。

 

今回の記事ではシンニッタンを購入した理由について書いていきたいと思います。少し長くなりますがお付き合いいただけると幸いです。

シンニッタンを購入した理由

シンニッタンを購入した理由についてですが、今回シンニッタンについてはバリュー株投資と低位株投資という観点から投資をしました。

バリュー株投資についての説明はご存知の方も多いので割愛しますが、低位株投資については馴染みがない人も少なくないと思うので簡単に説明すると、単純に株価が安い銘柄を狙った投資が低位株投資です。

安いというのは割安という意味ではなく、文字通り株価の数字が小さいという意味合いです。一般的には1株300円以下ぐらいの株式への投資を指します。

低位株への投資の優位性についてはまた日を改めて別の記事でお話ししますが、低位株においては株価が安いことそれ自体がカタリスト、つまり株価上昇のきっかけになるのです。

なお私が購入した7月1日時点でのシンニッタンの株価指標は以下の通りです。

・予想PER 14.6倍
・PBR 0.35倍
・予想配当利回り 4.57%

今回のバリュー投資ではPERよりもPBRを重視して投資しています。そのため売却基準にPBRを組み込んでいます。シンニッタンを売却する際の基準は以下の3つです。

 

1.PBRが0.5倍を超える
2.保有期間が2年を超える
3.投機的な買いにより価格が急騰した時

PBR0.5倍を超えたら売却するというのでは、未だ解散価値よりも割安な状態だから売るのは早いのではと考える方もいると思いますが、あくまで超割安から割安な状況で売れればいいという考えに基づいているのでこの基準としました。

また2の保有期間が2年を超えたら売却するという基準についてですが、バリュー株投資の天敵としていわゆるバリュートラップがあります。

バリュートラップは株価指標上割安な銘柄がいつまでも割安な状態で放置される状況を指します。割安な銘柄には割安に放置されるだけの理由があるというわけです。

私は一時的な理由によってこの銘柄が割安に放置されていると考えてシンニッタンへの投資を決めたわけですが、この私の考えた理由が間違っている可能性があります。

そのため2年が経っても株価が上昇しないのであれば私の考えが誤っており、この銘柄はバリュートラップであったと判断して売却することとしました。

3の投機的な買いにより価格が急騰した時に株式を売るという話についてですが、低位株には投機的な資金によって買い上げられて株価が一気に吹き上がるという事がしばしば起きます。

それでも頻繫に起きるわけではないので、投機筋(仕手筋)によって買い上げられた場合には上述のPBRが0.5倍を超えない場合にも売却することとしました。

なお低位株の中でも低PBRな銘柄を投機筋が買い上げることが多いので、低位株かつ低PBRな銘柄へ投資をすることとしています。

シンニッタンの事業内容

続いてシンニッタンの事業について確認したいと思います。シンニッタンは鍛造事業、建機事業、物流事業を行っている会社です。売上の8割以上を鍛造事業が占めており、業績を考える上ではこの鍛造事業を見ていくことになります。

鋳造においては鋳造のための鉄鋼を入手し、それを1200℃もの熱で過熱した上で成形していくことになるわけですが、直近の資源高と円安は鉄鋼の入手と加熱処理のための費用の増大により、シンニッタンの業績にネガティブな影響を与えます。

そしてそれらの要因(及び後述する半導体不足の影響)によってシンニッタンが割安に放置されていると私は考えています。

しかし資源高はそう遠くない日に来るであろう米国のリセッションの影響を受けて価格は下落し、また円安については現日銀総裁の黒田氏の任期が来年3月末であることを考えると、それまでには円安が是正される可能性が高いです。

またシンニッタンは国内自動車向けに鍛造品を製造しているため、半導体の供給不足による自動車生産の制約の影響を受けるわけですが、これも時間が経つにつれて解消されていくことになると思います。

保有期間の2年間のうちにこれらの事象が起きてシンニッタンの業績改善につながり、それがバリュートラップの解消に繋がるのではないかと思っています。

またシンニッタンは今年の5月に中期経営計画を発表しました。この目標においては、現在4%の経常利益率を3年後の2025年に6%に改善するとしています。

配当性向についても40%以上とし、配当金については1株当たり40円の下限を設定しました。低PBR銘柄においては余剰資金をそのままため込んでおくことも多く、配当で株主に還元する意識が高いのは好ましいと思います。

実はこうした中期経営計画を策定することはシンニッタンでは初めてのことです。日本のバリュー株は株主還元の意識が低い企業も多く、ましてやシンニッタンのような小型株であればなおさらですが、こうした株主に対する意識の向上もバリュートラップの解消に役立つのではないかと考えています。

シンニッタンの業績等

続いて業績と株価推移等について見ていきたいと思います。まずはキャッシュフローです。

営業キャッシュフローについては毎年黒字を達成していますが、フリーキャッシュフローのマイナスは数年に一回程度発生しています。なお私が行うバリュー投資においては営業キャッシュフローがプラスの銘柄を選ぶようにしています。

続いて業績の推移です。

ここで着目したいのが、2021年3月期の業績です。直近16年間においては唯一営業利益、経常利益、純利益の全てが赤字となっています。

合わせて見ておきたいのが、この期間の株価推移です。2021年3月期の2020年4月1日~2021年3月31日の1年間において、最安値をつけたのが11月25日で株価は180円でした。

私が買い付けた株価219円よりも17.4%低い水準なわけですが、リーマンショック後でも経常利益が赤字にならなかった会社が赤字になった年度の最安値がこの株価だったわけですから、今後この株価以上に下げることはまず考えにくいと思います。

そのため最大17.4%の損失に収まる可能性が極めて高いということを考えると、下方へのリスクはとても低く安全域の高い投資なのではないかと考えました。

また上記チャートを見てもらえるとわかる通り、直近1年間で180円から320円へと株価が急上昇した局面があったことを考えると、シンニッタンは好材料にはきちんと株価が反応する会社であり、バリュートラップのまま終わる可能性が低いのではないかと考えています(いわゆるネットネット株は低ボラティリティのものが多いです)。

続いて直近5年間のPBRの推移です。

上記を見てもらえるとわかる通り、コロナショック前はPBRは0.6倍前後で推移していました。私が売却の目標としている0.5倍超の水準はそんなに難しくはないのかなと思っています。

また直近5年間の最低PBRは最安値をつけた2020年11月25日の0.29倍でした。リーマンショック後には一時0.25倍に達したようですが、これまで挙げたカタリストのことを考えるとここまでの水準には届かないと思っていますが、一段と下げるようなら買い増しをしようかなと思っています。

思考実験の買い

以上の話についてまとめると、今回の投資はバリュー(低PBR)・低位株投資であり、カタリストとして資源高・円安・半導体不足の是正、会社の株主に対する意識の向上の2つが、そして下方へのリスクの小ささが大きな特徴となっています。

なお今回は思考実験的な買いのため、投資金額は約10万円と小規模なものとなっています。こうした小規模な実験的な買いについては、以前記事にした私がツイッターでフォローをしているおせちーずさんの小麦ETF買いを参考にしました。

元々低PBR・低位株投資の組み合わせについては過去に結構な数の経験があったものの、当時の手法に改善を加えたものになっているので今回はお試し程度の買いにしておきました。

投資の勉強をするならやはり実弾を投入しないと本腰を入れられないんですよね、自分の場合は。本当にすごい人は実際にお金を投じなくてもそのあたりこなせるんでしょうけどね。

なおさらに株価が下げるようなら少しだけ買い増しをして最大20万円ぐらいのポジションにするかもしれません。

シンニッタンへの投資をきっかけとして今後バリュー・低位株投資の枠を広げていきたいと私ローンウルフは考えています。

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