ハイリスクな取引での負けをハイリスクな取引で取り返そうとするな

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

昨年までは絶好調だったレバレッジ系の金融商品。しかし今年に入ってからは昨年までの好調さが嘘のように価格が急落しています。

ナスダック100に2倍のレバレッジをかけたETFのQLDは年初来で58.68%のマイナス、半導体指数に3倍のレバレッジをかけたETFであるSOXLに至っては89.74%のマイナスと目も当てられないほどの大暴落となっています(2022年10月19日現在)。

しかしこうした暴落劇を目の当たりにしたにもかかわらず、

「レバレッジETFはここまで下落したら買いだ!」

「いついつになったら反発する!」

などと底当てゲームをしている人たちを度々見かけます。

こうした人たちはかつてレバレッジ商品などのハイリスクな商品で一度は美味しい思いをした人が多いようですが、なにもハイリスクな投資先で負った損失をハイリスクな取引で取り返す必要はないと思います。

これまでの環境とはまるで違う2022年

壊滅的な暴落が起きた投資先にも関わらず、なぜ未だにこれらの投資商品に投資しようと思う人たちが居るのでしょうか?それは2020年のコロナショック以降の株価の急騰を目の当たりにしたからだと思います。

冒頭に挙げたQLDの価格は、2020年3月20日時点で18.16ドルだったのが2021年11月19日には92.38ドルとおよそ5倍に、SOXLは2020年3月20日時点で4.26ドルだったのが2021年12月27日に72.99ドルとおよそ17倍と、短期間で驚異的な上昇率を見せています。

典型的なバブルタワーを形成したSOXL

しかし注意しておかなければいけないのは、当時のアメリカにおいてはFRBによる超金利政策の影響で長期金利がとても低く抑えられており、コロナショックが起きてから2020年末までは1%未満の超低金利が続いていたということです。

ですが今では米10年債の利回りは4%に達しており、また現在のインフレ率を考えると今後当時のような超低金利政策を取ることは極めて困難です。

また量的緩和政策によってリスク資産に資金が流れやすいという環境にあったことも、レバレッジ商品にとってプラスに働いていたということを忘れてはいけません。

低インフレ、超低金利環境にはそう簡単に戻らないことを考えれば、2020~2021年のような急激な価格上昇を期待するのは極めて無謀なことだと言えるでしょう。

負けが込んで熱くなって一発逆転を狙っても大抵は上手くいかない

ハイリスクな取引での負けをレバレッジ商品で取り返そうとするさまは、まるでギャンブルで負け続けて熱くなって取り返そうとしてさらにギャンブルにのめり込むかのようです。

残念ながらそうして熱くなって一発逆転を狙った取引は、大抵の場合は上手くいかずにさらに負けが込んでいくだけです。

負けを短期間で取り戻したくなる気持ちもわかりますが、以前とは金利やインフレ率といった環境が変わったという事実を素直に受け入れ、冷静になって他の投資対象にも目を広げるべきなのではないかと私ローンウルフは考えています。

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