ピーター・リンチの「株で勝つ」から学ぶ、長期投資における投資哲学構築の重要性
お疲れ様です、ローンウルフです。
かつてアメリカのフィデリティ・インベストメンツ社でマゼラン・ファンドの運用を担当していたピーター・リンチ。彼が運用を担当していた1987年から1990年までの13年間、ダウ平均は2倍の値上がりであったのに対し、彼の運用していたマゼラン・ファンドは20倍を超える運用成績を叩き出しました。
そんな伝説のファンドマネージャーであるピーター・リンチが書いた著書が「ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け」です。
私自身は10年以上前に1度読んだのですが、最近になって読み返したところ、長期投資を行う上で非常に共感できる部分があったので、今回はそのことについて記事にしたいと思います。
「株で勝つ」から学ぶ、長期投資における投資哲学構築の重要性
私が今回の記事で取り上げたいのは、「株で勝つ」の第1部の前文の部分です。
投資を手がける前に、目的を決め、自分の態度をはっきりしておくべきだ(株は債券よりリスクが多いと信じているかなど)。もし優柔不断で確信が持てないと、株価が最悪のときにすべての希望や分別を投げ捨てて最低の株価で売ってしまう、いわば、相場の犠牲者になる可能性が高いからである。
慢性的に損をするものと成功者との分かれ目は、知識や下調べと共に性格的な心構えにある場合が多い。投資家の運命の決め手は、相場や選ぶ銘柄ではなく、投資家自身なのだ。
ピーター・リンチ著「ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け 」第1部前文より
こうした哲学や信念を持って投資すべきであるという主張は、超長期投資を行う上で非常に大切だと思います。確固たる信念を持ち合わせずに投資を始めた場合、昨年(2018年)の12月以降の下落相場のような局面に直面した場合、自分が取っている行動が本当に正しいのか疑心暗鬼になり、狼狽して底値で株を手放してしまうということになりかねないからです。
ピーター・リンチの言う通り、銘柄選びなどのテクニカルな部分だけではなく、投資家自身の心構えや信念が超長期投資を行う上で求められていると私も思っています。それゆえ、当ブログにおいて、嘘や捏造された情報を振りまく人に対して、厳しく批判してきました。
このように厳しく批判してきた背景には、確固たる信念を形成することが、長期投資を行う上で非常に大切であると認識していたからなのです。
嘘や捏造された情報、都合の良い情報しか与えられていない状況の中で投資を始めた場合、果たして株価の急落に精神的に耐えられるでしょうか?狼狽して底値で手放すような事態にならないでしょうか?
都合の悪い情報でも公開するということの大切さ
当ブログにおいては、米国への超長期株式投資を資産運用の主体とすることが、お金に困らない生活を送るうえで欠かせないと主張しているところですが、2018年の12月末時点では私が持っている米国株は含み損を抱えており、そのことについても隠さずに公開してきました。
ともすればこうした損失にまみれたポートフォリオを公開することは、自分が広めようとしている米国株への長期投資を阻害してしまうことになりかねません。
しかしこうした含み損を抱えることもあるのが株式投資であるという事実を皆さんに認識してもらいたいという思いがあり、損失を負っていてもポートフォリオを公開しているのです。都合の悪い情報は隠し続けるべきではありません。
短期的(短期的といっても数年レベルも短期扱いにしていますが)に損失が出る可能性を認識したうえで株式投資に臨むかどうかで、株価が下落しても動揺せずに底値で株を手放さなくても済むかどうかが分かれてくると思います。
株式で資産形成を行う上で、なにより投資哲学や信念の形成がまずは非常に大切であると、「ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け」を読んで再認識したローンウルフでした。