ピーター・リンチがあげた「完璧な株」の13項目の条件とは
お疲れ様です、ローンウルフです。
過去の記事でも紹介した、伝説のファンドマネージャーのピーター・リンチ。今回は彼の著書「ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け」で書かれている完璧な株の13の条件について、紹介したいと思います。
ピーター・リンチがあげた完璧な株の13の条件
(1) 面白みのない、または馬鹿げている社名
(2) 変わり映えのしない業容
(3) 感心しない業種
(4) 分離独立した会社
(5) 機関投資家が保有せず、アナリストがフォローしない会社
(6) 悪い噂の出ている会社
(7) 気の滅入る会社
(8) 無成長産業であること
(9) ニッチ産業であること
(10)買い続けなければならない商品
(11)テクノロジーを使う側であること
(12)インサイダーたちが買う株
(13)自社株買戻し
項目は多岐にわたっていますが、あえてこれらの項目の共通点をまとめてみると、「成長しない変わり映えのない業界に属しており、皆から注目されずに割安に放置されているニッチで地味な会社」が彼の言う“完璧な株”にあたるのではないかと思われます。
逆に彼が嫌うのは「超人気産業の中の超人気銘柄」です。こうした銘柄は得てして皆から買われ割高になっていることが多く、ひとたびその成長性に疑問符が付けば株価は急落することになります。また急成長産業と人気産業は利口な人々の参入を招くとし、新規参入者の急増により価格競争が激化、利益の出ない構造になっていくとして警鐘を鳴らしました。
なお13項目を見ていただければわかる通り、いわゆる高配当株はこの条件に含まれていません。ピーター・リンチはいわゆる「テンバガー」と呼ばれるような、株価が大きく上昇する銘柄を狙っており、投資姿勢としては、インカムゲインよりもキャピタルゲインの方を重視していたと言えます。
そのため、高配当株のようなコツコツと収益を積み上げていくタイプの銘柄はピーター・リンチのいう「完璧な株」には含まれないのだと思います(著書を見る限り一定割合は保有をしていたようですが)。逆に自社株の買い戻しを「株主に報いる最も簡単で最良の方法」としています。
インカムゲインよりもキャピタルゲインを重視している方は、これらの完璧な株の13の条件を参考にして投資を検討してみてはいかがでしょうか?