私の投資スタイルはブラックスワン派
お疲れ様です、ローンウルフです。
個人投資家がとる投資スタイルについて、分類分けされているのをよく見かけます。代表的なものに、以下のような分類分けがあります。
・財務状況と比した株価の割安性を重視するバリュー投資派、業績の成長性を重視するグロース投資派
・株価が右肩上がりの銘柄に投資する順張り、株価が下落中の銘柄に投資する逆張り
・市場平均を上回る投資成績を目指すアクティブ運用、市場平均と同等の成績のインデックス運用
そのほかにも色々な分類分けが存在すると思います。「あなたはどの分類分けに入るの?」と聞かれたら私はこう答えたいと思います。
「私はブラックスワン派です」
長い間存在しないと言われてきた「黒い白鳥」
ブラックスワンとは、その事態が起こる可能性が極めて低いが、それが起きたら甚大な影響を与える事象を指します。
私はこうしたブラックスワン的な現象が起きても、自分の資産への影響をできるだけ最小限に抑えるような投資スタイルをとっています。それは以下のような投資行動に表れています。
・フルインベストメント(投資余力を残さない事)はせず、毎月一定額の購入を行う
・株式市場が10%以上下げた場合に臨時の買い増しを行い、以降5%刻みで市場が下がったら買い下がっていく
・アメリカ株への投資のうち、およそ6割はETFを通しての投資
・購入対象はディフェンシブ銘柄が中心
・相場に過熱感を感じたらオプション取引で株価の下落に対するヘッジを行う
以上のような投資行動をとることにより、株価の急落時における対策を事前に行っています。私はまず失わないこと、そして株価の急落を悪いものとは捉えず、むしろ味方にできるような運用を心がけているのです。
なおブラックスワンについて詳しく知りたい方は、ナシム・ニコラス・タレブ著の「まぐれ 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」をご覧になってみてください。
守りを重視しているからといって市場平均を上回ることをあきらめているわけではない
別にディフェンシブな運用をしているからといって、市場平均を上回ることを諦めているわけではありません。
上昇相場においていかに利益を出すかが投資の勝負を分けると考える人は多いと思いますが、ハワード・マークスのように、市場が平穏な時は市場平均と同等かそれに近い利益を出し、相場急落局面においてその影響を最小限にとどめることにより、市場平均を上回るという投資スタイルだってあるのです。
なお最初に紹介した投資スタイルの分類に、私がそれらに当てはまっていると思わない理由についてですが、私は銘柄選択の際は割安性と成長性それぞれを加味しているため、どちらか一方の考えをとっているわけではないからです。
それにバリュー投資だって業績の成長性を無視するわけではないし、グロース株投資においても株価が割安かどうかをみるでしょうからね。
また株式の購入時においては、毎月一定額を機械的に購入しているだけなので順張りでも逆張りでもありません。
アクティブ運用かインデックス運用かについては、インデックス運用の有用性は私も認めており、アメリカ株を購入する手段としてETFを活用していて、アクティブとインデックスの折衷的な運用をしていると思います。アクティブ運用に、インデックス運用の考え方を取り入れている、といったところでしょうか。
また、そもそもどのインデックスを採用するのがいいのか、例えばアメリカ一極集中なのか、先進国も含めるのか、はたまた新興国も投資対象に含めるのか。インデックス運用にもアクティブ運用的な要素が含まれていると私は思っています。
長期上昇相場が過剰なリスクテイクを生み出す
今のような長期上昇相場においては、このまま何事もなく延々と一方的に株価が上がっていくと思いがちです。そのような楽観的な見通しが過剰なリスクテイクを生み出しますが、それでもいつかは株価の下落局面は訪れます。
このような株価の下落はリーマンショックのように突然表面化するかもしれません。こうした起こると思われていなかった「ブラックスワン」にそなえるためにも、みなさんも運用に守りという観点を加えてみてもらいたいと私ローンウルフは考えています。