PayPayフリマがサービス開始!でもメルカリからシェアを奪うのは難しいと私が思う理由
お疲れ様です、ローンウルフです。
10月7日、フリマアプリ「PayPayフリマ」がiOS向けにリリースされました。
フリマアプリとは、商品の売買を個人同士で行うことができるアプリのことをいいますが、PayPayフリマはその名の通り、決済手段を従来のクレジットカード等の支払いだけでなく、スマホ決済である「PayPay」を利用して商品の購入代金に充てることができます。
こうしたフリマアプリの業態自体は物珍しいものではなく、すでに先行のメルカリやラクマなどのアプリが存在します。
そして私の個人的な考えとして、PayPayフリマはメルカリからシェアを大きく奪うことは難しいと考えています。
かつてメルカリに駆逐された「LINE MALL」
かつて「LINE MALL」というフリマアプリが存在していたのを皆さんはご存知でしょうか?LINE MALLは通話アプリ「LINE」を提供するLINE株式会社が2013年12月に提供したフリマアプリで、メルカリよりもやや遅れてサービスが開始されました。
手数料無料を打ち出しサービスが普及すると思われたが…
LINE MALLの販売手数料は無料でした。メルカリも当初の販売手数料は無料でしたが、2014年10月から10%の販売手数料を徴収し始めました。そのため、メルカリからLINE MALLに利用者が流れ込むのではと思いました。
しかし2016年5月31日、LINE MALLはわずか2年5か月でフリマアプリから撤退に追い込まれたのです。メルカリの先行者利益というものをまざまざと見せつけられた格好となりました。
独自の優位性を強く打ち出さないとPayPayフリマがメルカリからシェアを奪うのは難しい
さらに2014年11月25日、楽天が運営するフリマアプリ「ラクマ」の運用が開始されました。販売手数料は3.5%とメルカリの10%と比べ、かなり安い手数料が設定されています。
それでも2019年4月時点での月間利用者数は、メルカリは2,216万人、ラクマが1,115万人とメルカリと比べると半分にとどまっているのが現状です。
アプリのダウンロード数もメルカリは7,100万DL(2018年3月末時点)、ラクマは2,000万DL(2019年10月7日時点のHPより)と大きく水をあけられています。先行者利益という「経済的な堀」は思っていた以上に大きいようですね。
PayPayフリマはここに食い込もうというわけですから、利用者にとってかなり強い優位性を打ち出していかないと、既存のフリマアプリからシェアを大きく奪うのは難しいと思います。
PayPayフリマの特徴について調べてみましたが、正直メルカリと比べた独自の優位性はほとんどないと思います。
購入時の送料無料というのは他のフリマアプリでも設定できますし、スマホ決済もすでにメルカリのメルペイが存在します。匿名配送もすでにメルカリ、ラクマにもあります。
出品者の送料無料もあくまで期間限定
しいて言うならば「価格の相談」ボタンの設置により、出品者と購入者の価格交渉がスムーズに行いやすくなるサービスがあることぐらいでしょうか。
それでもこの「価格の相談」ボタンが既存のフリマアプリユーザーを大きく奪うだけの優位性のあるサービスとまでは言えないと思います。
販売手数料がメルカリと同じ10%で戦うのは厳しい
そんな中で出品者が一番気にする販売手数料がメルカリと同じ10%なわけですから、PayPayフリマは今後相当厳しい戦いを迫られると思います。このままではメルカリどころか、ラクマの利用者を上回ることすら難しいと思います。
メルカリやラクマには出品者や購入者をお互いに評価しあう評価システムがありますが、これまでに蓄積された評価を放棄してまで乗り換えさせるだけの優位性がやはり必要になってくるのではないでしょうか?
とはいえLINE MALLのように撤退にまで追い込まれたりする可能性は低いと思います。既存のヤフオクとの連携もありますし、利用者も1つのフリマアプリにこだわるのではなく併用することもできますから。
それでもメルカリからシェアを奪って1番になるのは、手数料を下げるなどの策を講じないと非常に難しいことであると私ローンウルフは考えています。