原油先物暴落で大儲け出来る?!その仕組みとは

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

NYの原油先物市場で、5月物の原油先物価格が1バレル-37.63ドルと、史上初めてマイナス価格に突入したことが大きな話題となりました。

 

チャートでは表示することが出来ないが、価格はマイナスへ突入した

この原油価格の暴落により、複数の日本の個人投資家が大きな損失を負ったということが話題にもなっているようです。

ですがこうした大きな損失を負った人がいる一方で、反対に大きく利益を得ている人がいることを忘れてはいけません。

先物取引は価格の下げでも利益を得られる

そもそも先物取引とは、日本取引所グループのホームページによると以下のように定義されています。

1.将来の予め定められた期日に
2.特定の商品(原資産)を
3.現時点で取り決めた価格

で売買する事を約束する取引です。

 

例えば原油を4月22日の時点で5月末で1バレル100ドルで売買することを買い手と売り手との間で約束したとします。実際に5月末を迎えた時、原油の現物価格は1バレル90ドルに下がってしまいました。

この時買い手は、実際の現物では90ドルで流通している原油を、約束した価格である100ドルで買わなくてはならないため、買い手側は10ドル損したことになります。

反対に売り手側は、5月末時点で現物で90ドルの値段がついている原油を100ドルで売る約束をしているわけですから、90ドルで原油を買い、その原油を100ドルで買い手側に売ることができるのです。

したがって、下がった10ドルが売り手側の利益となるのです。

(なお話を単純化させるために手数料や税、証拠金や差金決済についての話は省略しており、実際の先物市場での取引とは大きく異なっています)

先物取引では損を負った人の裏側に必ず利益を得た人がいる

ここまで読んで多くの人はもうお分かりかと思いますが、原油先物取引の買いで大損をした人がいるということは、その反対側には原油先物取引の売りで大儲けした人がいるのです。

なぜか損失ばかりがピックアップされて笑いものにされ、商品先物取引は危険であるという印象が与えられていますが、商品先物を7年半取引していた私から見れば(一応投資額は最終的に税引後で8倍近くになりました)、それは一方的で偏った見方にしか過ぎないのです。

なぜなら先物取引は(税や手数料を考慮しなければ)ゼロサムゲームであり、つまりは敗者の裏には必ず勝者がいる取引だからです。

原油の現物を取引している会社がリスクヘッジで先物売をしてたりもしてはいますが、こと投資という観点から見れば価格の下げからでも利益を得ている人はいるのです。

とはいえ現実問題として、商品先物取引においてはおよそ3分の1の個人投資家しか勝っておらず、また勝ち金額も負けの金額に比べて少ないということは忘れてはいけません。詳しくは過去に記事にしたことがあるので、良ければご覧ください。

 

今回のような原油価格暴落時の損失の話に限らず、シンボリックな事例を晒して感情を煽るような人もいるかもしれませんが、それが必ずしも正しい現実を反映しているとは限りません。むしろそうした感情を煽るような情報を見たときは、一度冷静になって事実関係を見極めるべきであると私ローンウルフは考えています。

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