本当に「相場に居続けただけではたいしたことない」のか?
お疲れ様です、ローンウルフです。
インターネット上の株式投資をめぐる意見を見ていく中で時折、株価の暴落時の投資行動の意見として、
「リーマンショックのような株価暴落が起きた時に生き残ってるだけでは偉くもなんともない」
「相場に居続けただけでは全然たいしたことはない」
と言ったような意見を見かけることがあります。
しかし私はそうした意見に全面的には賛同することができません。
インデックス投資ですら投げ売りが起きたリーマンショック
以前の記事で紹介した、水瀬ケンイチさんの著書、「お金は寝かせて増やしなさい」。
水瀬ケンイチさんと言えば2005年からブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー(インデックス投資実践記)」にてインデックス投資に関する情報提供を行っている、日本におけるインデックス投資家のパイオニア的存在です。
私がこの本を読んでから未だに頭にこびりついて離れないエピソードがあります。それはリーマンショック時の出来事を語っている箇所です。
インデックス投資をしていた水瀬さんも当時のリーマンショックの影響を免れることができず、およそ1年で投資額が半分ほどにまで下落。水瀬さんのブログを参考にしてインデックス投資をしていた人たちからは誹謗中傷の書き込みが殺到したそうです。
そしてかつてのインデックス投資の賛同者たちも、このように豹変してしまったのです。
特に悲しかったのは、それまでブログのコメント欄の常連さんで、「インデックス投資万歳!」と言っていた方が豹変し、「水瀬は死ね!」などと中傷コメントを書いてきたことです。
「お金は寝かせて増やしなさい」第5章より抜粋
また、相互リンクしていた30ほどのインデックス投資ブログのうちおよそ半分が、更新を停止もしくは他の手法に鞍替えしてしまったとのことでした。
個別株投資ならまだいざ知らず、暴落時でも比較的安心して購入できると言われることも多いインデックス投資ですら多くの脱落者が出てしまったのです。これでも本当に「相場に居続けただけでは全然たいしたことはない」と言えるのでしょうか?
まずは相場に居続けるだけでも十分だ
今回のコロナショックでは多くの人が一時的に大きな損失の波に襲われたと思います。しかしあなたが狼狽売りせずに市場に居続けていることができたのであれば、まずはそれだけで十分です。
なぜなら、株価暴落からの反発局面が起きた時に市場に居続けることが、株式投資のリターンに多大なる影響を与えることになるからです。
居続けることが出来た方々は今回株価暴落という貴重な経験をしました。この経験はあなたの成長の種になり得ます。きっと将来の投資の役に立つことでしょう。
「生き残ってるだけでは偉くもなんともない」
「相場に居続けただけでは全然たいしたことはない」
そもそもこうした意見を説いている人も、実際その時どのような行動をとっていたのか、またその人が相場に居続けること以上のことが出来たのかはわかりません。経験すらしていないのかもしれません。
ですから皆さんはこうした意見に惑わされることなく、今後も自信を持って市場に居続けてほしいと私ローンウルフは考えています。