「レバレッジ商品が含み損に陥っても長期で保有継続!」は難しいと思う

2023年11月15日

スポンサーリンク

お疲れ様です、ローンウルフです。

昨年の夏ごろから発生したレバレッジ商品への投資の流行。特にアメリカのナスダック100へレバレッジを利かせた投資が流行り、雑誌や新聞等にも取り上げられるようになりました。

 

しかし今年に入り、こうしたレバレッジ商品への投資も曲がり角を迎えています。アメリカの株式市場が軟調な展開を迎えているからです。

2022年2月20日現在のS&P500の年初来の下落率は9.33%、ナスダック100に至っては15.1%もの下落率を記録しています。当然ながらレバレッジを利かせた商品の場合はこれらの指数より加速度的に下落率が大きくなります。

ナスダック100に2倍のレバレッジを利かせたQLDの年初来の下落率は28.82%、3倍のレバレッジを利かせたTQQQは41.05%もの下落と、S&P500の下落率が1桁台にとどまっているにもかかわらずわずか1か月半ほどで強烈な下落が起きています。

 

しかしこうした大きな下落が起きても「何年も大きな含み損になっても保有を継続する!」と考えている人がレバレッジ商品へ投資している人の中に多いようです。

しかし実際に大きな含み損を抱えた中で何年も耐え続けるのは極めて難しいと私は考えています。

他者の儲けがメンタルを削る

私が見る限りだと、こうしたレバレッジ商品に投資する人は短期間で簡単に大金を得たい!と思って投資をする人が多いようです。

レバレッジ商品と合わせて、暗号資産のような短期的に急騰することが多い金融商品を購入している人が一定数いるのを見るとそうした様子がうかがえます。

しかし短期間で大金持ちになりたい人が大きな含み損を長期にわたって抱えるというのは、大変な精神的苦痛を伴うと思います。こうした商品に投資する人は人一倍儲けることに対して執着しているからです。

簡単に大金を得られるはずが逆に大きな損失を負う、そんな状況が長く続くと相当な精神的な苦痛を伴うでしょう。

しかしただ損失に長期間耐えるだけならなんとかなる人も中にはいると思います。しかしメンタルを削るような出来事がこの先起こりうるのです。それは他者の儲けです。

もし自分が大きな損失を抱えている中で、周りの人たちが他の投資対象で大儲けしているのを見た場合、相当な精神的な苦痛をもたらすと思います。普通人間は他者と比べたがる生き物だからです。

過去にも他者の利益に耐えられずに投資対象を変更した事例がありました。1970年代のアメリカの株式市場は激しいインフレの影響でリターンがひどく落ち込み、インフレを考慮した実質リターンはマイナスに陥っていました。

そんな中、株式とは対照的に大きなリターンを上げていた投資対象がありました。それは金、ダイヤモンド、不動産といった実物資産です。

特に金価格の上昇はすさまじく、1オンス35ドルで固定されていた金価格は、1980年になると一時800ドルを越し、ニクソンショック以前の価格から20倍以上に価格が跳ね上がりました。

そうした中で当時の人々はリターンが出ない株式から離れ、上記のような実物資産へ投資を始めるのでした。

また最近でも高配当株投資をしていた人が自分の保有銘柄の株価が低迷するのを尻目に、ハイテク系の銘柄が大きな値上がりをしているのを見ることに耐えられず、ハイテク系の銘柄に乗り換える事例が多発しました。

ハワード・マークスが「降伏」と呼ぶこの現象は人間の本能に根付いており、こうした本能に抗うのは相当な困難を伴うのです。

自分の精神的強さを過大評価しないようにしよう

レバレッジ商品へ投資している人の中にもすでに損失に耐えられない人が出始めており、価格が下がればリターンを得られるインバース型のETFを購入する人がチラホラ出てきました。

技術革新がもたらす明るい未来を強く信じてレバレッジ商品を購入して長期保有を決断したのに、下落した際に利益が得られる商品を購入するのはおかしな話ではありますが。まぁそもそも含み損を長期間我慢すること自体がいいことなのかどうかという話もありますけどね。

さて、あまりに長く強気相場が続いたため、長期的な下落相場を経験したことが無い人が多くなっています。

そうした人ほど「長期的に含み損を負うことになっても大丈夫!」と考える人が多いように思います。

しかし人は自分が思っている以上にリスク許容度は低いです。自分の精神面の強さを過大評価せず、少し慎重すぎるかなと思うぐらいのリスクテイクに留めておいた方が、長期的な下落相場にも耐えられることになるのではないかと私ローンウルフは考えています。

↓↓↓応援のクリックをして頂けると大変うれしいです(^^)
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

スポンサーリンク