市場が大きく下落してからポジションを保守的にしない方がいいと思う
お疲れ様です、ローンウルフです。
非常に好調だった昨年とは一転、年が明けてからは軟調な展開を迎えているアメリカの株式市場。3月16日時点の年初来の下落率は二桁に達しています。
こうした軟調な展開を受けて、保有している銘柄を売却して現金の比率を高めたりし、保守的な投資行動を取っている人もいるようです。
しかし市場が荒れだしてからこうした保守的なポジションにするのは、失敗に終わることが多いので避けたほうがいいと思います。
保険は事故を起こす前に入るもの
市場が荒れてからポジションを保守的にするという行為は、事故を起こしてから保険に入ろうとするようなもので、あまり優位性がない行動だと思います。そうした市場の下落に対する保険をかけるのならば、市場が大きく落ち込む前です。
以前の記事で私は、相場の低迷期に強いディフェンシブ銘柄は相場が大きく下落した場合には相対的に堅調な株価推移となるものの、相場が急落した後に買った場合その後の戻り相場の時に市場平均に比べて劣後してしまうことについてお話しました。
ですから相場が大きく下落した際に手持ちの景気敏感銘柄を売却してディフェンシブ銘柄を買うのはなるべく避け、また現金の比率を高めるということもよほどのことがない限り避けたほうがいいと思います。
事前に相場が急落した場合にどういった投資行動をとるか決めていてそれを実行しただけの場合や、長期的視点に基づいて動くのであればまだしも、予測していなかった相場の急落に驚いて現金の比率を増やしたりディフェンシブ系の銘柄に乗り換えるといった行動は投資リターンを棄損することが多いのです。
株価の急落を見て感情に任せて売買をしたり、目先の株価に惑わされて急遽保守的な投資行動をとることは避けたほうがいいでしょう。
相場が好調な時にとる保守的な投資行動は嘲りを受ける
ですのでこうした株価の下落局面に備えたポートフォリオを組むのは、相場が好調な時の方が適しています。
しかし相場が好調な時に保守的なポートフォリオを組むことの重要性を説いても、目の前の株価上昇に目が行ってしまって聞き入れられないことがほとんどです。
それどころか人によってはこうした意見に対し、
「儲けることを考えていない」
「バブルに乗らない人間は馬鹿だ」
などと嘲笑する人すら現れてくるのです。しかし長期的な投資の優位性を考えるならば、バフェットが言うように「他人が強欲な時に臆病に」なるべきなのです。
相場が大きく下落すると精神的に動揺してついつい保有している銘柄を売却して現金の比率を大きくしたくなる気持ちもわかりますが、感情に任せて売買した場合は失敗することが多いです。
相場の下落に対しては相場が好調な時から備えることが大切であると私ローンウルフは考えています。