マクドナルド、ロシアから完全撤退を決定する
お疲れ様です、ローンウルフです。
2月から未だに続いているロシアによるウクライナ侵攻。今回の侵攻により、罪のない民間人に多数の死者が出ています。
こうしたロシアによる暴挙に対し、民間企業がロシア事業の中止・撤退を相次いで表明しています。
私が株式を保有しているマクドナルドも例外ではありません。マクドナルドは3月に事業の停止を表明。ロシア事業の先行き不透明さもあってか、株価も3月9日にここ1年間で最安値をつけていました。
そしてさらにマクドナルドは5月16日に、事業停止に留まらずロシア事業からの完全撤退を決定しました。
撤退前後の株価の動き
撤退の理由についてマクドナルドは、軍事侵攻による人道危機が会社の価値感と合わない事、またビジネス環境も予見出来ないとの事から撤退を決めたとのことでした。
なお撤退の費用として、およそ12億ドルから14億ドルかかる見込みであるとのことです。
そうした損失が嫌気されたこと、またアメリカの株式市場全体が急落した影響もあってか、発表後2日間でおよそ5%の株価下落となりました。
しかし3月の時よりも株価は安くならず、その後はむしろ底打ちの兆しを見せ始めています。
マクドナルドは3月上旬にかけてロシア事業が嫌気されてすでに大きく売り込まれていたので、ロシア事業の撤退を決めたことがむしろ不透明感の払拭につながり、市場からはポジティブに解釈された可能性がありそうです。
問われる企業の社会的責任
ロシア(あくまでプーチン大統領とその周辺ではありますが)がどんなに自分たちの行動を正当化しようとも、自分達から他国へ攻め込んで軍隊でもって民間人を大量に虐殺しているという事実を発生させている以上、彼らの主張はもはや単なる言い訳にすぎません。
株主としてはマクドナルドのロシア市場からの撤退とそれに伴う売り上げの減少及び損失は痛いところですが、人道上の危機を引き起こしている国から撤退することによって抗議の意思を示すという意味では仕方のない事なのかなと思っています。
株式会社は株主に対して利益をもたらすことにその存在意義があるわけですが、社会に与える影響を考えると自らの社会的責任についても考える必要があると思います。
そうした社会的責任を果たすことは、この企業は社会的責任を果たしている企業だと周りから称賛されることにより、長期的には企業の価値を高めることにも繋がってくるのではないかと私ローンウルフは考えています。