強すぎるオルカンと米国株の相関性
お疲れ様です、ローンウルフです。
2024年に入って新しいNISAが始まり、日本の個人投資家において株式投資への熱が高まっています。
そうした中で人気の投資商品として、全世界の株式に投資をする「eMAXIS Slim 全世界株式」・通称オルカンと、アメリカのS&P500に投資する商品とで人気が二分しています。
オルカンに投資している人は「アメリカ一国に投資をするS&P500よりも分散されているので、オルカンの方が安心できる!」と考えている人は多いかと思います。
ですがオルカンとアメリカ株の価格の相関性を考えれば、オルカンとS&P500で大差は無いと思います。
高い世界株と米国株の相関
まずオルカンに投資している人であればほとんどの人が知っていることだとは思いますが、オルカンの国別の投資先のうちアメリカが6割強を占めており、その影響が極めて大きいということがわかります。
残りの3分の1強を他の国に投資しているのであれば、米国株が大きく下げたとしても影響は幾分マシなのでは?と思うかもしれません。
ここで登場するのが相関係数です。相関係数とは、2つの変数の関係性の強さを-1から+1までの間の数字を利用して表したものです。
-1であれば2つの変数は真逆の値動きを示し、+1であれば2つの変数は全く同じ値動きをします。0であればお互いの値動きは完全に独立しているという事になります。
その相関係数について、世界株と米国株の相関係数は0.92と非常に似通った値動きとなっていることがわかります(相関係数は下記のサイトから引用)。
下記のチャートは上記のサイトから引用したものですが、これを見ても世界株と米国株の値動きがかなり似ていることが見て取れると思います。
以上を見てもらえればわかる通り、現在のオルカンにおいては分散効果という意味ではかなり乏しいと言えるでしょう。
ですから「S&P500よりも分散されているオルカンの方が安心!」と考えるよりも、オルカンも米国株と一蓮托生ぐらいに考えると、いざ下落相場が来た時に「話が違う!」というように慌てずに済むのではないかと私ローンウルフは考えています。