陰謀論は貧乏論
お疲れ様です、ローンウルフです。
今年の初めごろに、新NISAに関して一部の人たちの中でこんな話題が上がっていました。それは
「新NISAは日本の個人に株を高値掴みさせて損をさせるための政府の陰謀だ!」
とう言説です。
どういった根拠でこのような結論が導き出されたのか私はわかりませんが、このような根拠薄弱な話に従ってしまうと、いつまでも貧乏なままになってしまうので聞き入れない方が良いです。
個人投資家にとってボーナスステージの新NISA
そもそもNISAの制度自体は2014年から始まっていますが、家計の資産形成をさらに推し進めるため2024年1月1日から制度が大きく改正されました。
内容としては、時限的であったNISAの制度自体が恒久化され、また非課税期間は無制限、非課税の限度額については1800万円(うち成長投資枠が1200万円)まで引き上げられる等の優遇策が拡充されました。
一般的な収入の世帯であれば1800万円もあれば投資金額の枠としては充分だと思うので、個人の資産形成にとって非課税枠をフル活用できる新NISAはボーナスステージと同じで使わない手はありません。
そして今年に入ってからの株価について、日本もアメリカも好調を維持しています。
アメリカの株式市場については、S&P500は年初来で22.46%も上昇しています(2024年10月27日現在)。
また日本株についても、日経平均株価は年初来で13.9%の上昇と、アメリカ株ほどではないにしろなかなかの成績を残しています。
「新NISAは日本の個人に株を高値掴みさせて損をさせるための政府の陰謀だ!」
といった根拠薄弱な言説に惑わされて投資をせずにいたら、これらの上昇を取りこぼすところでした。
根拠と因果関係を確認せよ
不安を煽るセンセーショナルな言葉は人々の衆目を集めます。ただ中には過熱した市場に対する警告として的を得ており、一考の余地があるものも含まれています。
こうした言説が過熱への警告か陰謀論的な言説なのかを見極めるためには、その話の根拠や因果関係を確かめる必要があります。
今年の8月にとある動画で、森永卓郎さんが「日経平均株価は最終的には3千円になる!」と豪語していました。
その根拠としてシラーPER(CAPEレシオ)を挙げ、現在の日経平均株価のシラーPERが35~36倍もあり、バブル状態にあるとしました。
しかしこの動画の投稿日の前月の日本株のシラーPERは23.6倍であり、森永氏の予想は事実誤認に基づいています(Research Affiliatesより引用)。
同じように世の中には、根拠薄弱なものや事実誤認、因果関係が不明だったり因果関係と相関関係を取り違えて陰謀論をまき散らしたり情報の受け手を過剰に不安にさせる人たちが居ます。
しかしそうした陰謀論等に巻き込まれて内容を信じても、あなたの生活は良くならずにむしろ貧乏を招くだけです。
こうした不安や敵対を煽るような情報は、必ず情報の根拠や因果関係を確認するべきなのではないかと私ローンウルフは考えています。