iDeCoで保有していた先進国債券を全て売却し、J-REITに全てスイッチングしました
お疲れ様です、ローンウルフです。
私はこのブログで資産形成の手段の1つとしてiDeCo(個人型確定拠出年金)を推奨しており、実際に私も利用しています。
iDeCoの掛け金では、日本のREIT指数に連動する「三井住友・DC日本リートインデックスファンド」を購入しています。
他には新規で購入してはいませんが、先進国債券に投資する「たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>」を保有しています。
しかしこの度、保有していた「たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>」を全て売却し、元々積み立てていた「三井住友・DC日本リートインデックスファンド」にスイッチングしました。
先進国債券を売却した理由
先進国債券を売却して日本のREITを購入した理由ですが、まずは先進国債券を売却した理由についてお話します。
私は購入当初アメリカのインフレ率が今後低下し、それに伴って長期金利も自ずと低下(債券価格は上昇)していくと考えていました。
上記の図は私が先進国債券を購入した時の米CPIの推移ですが、当時は7%を超える物価上昇率でした。それが現在のCPIは2.4%にまで低下し、実際にインフレ率は大きく低下しました。
しかしインフレ率に伴って下がるはずの長期金利は高止まりしたままとなり、むしろ私が先進国債券を購入した時よりも上がっています。
CPIの下落が止まり始めたこと、中立金利が上昇したこと、巨額の財政出動による利払い費の急増を嫌気したこと、そしてその財政出動によって再びインフレ率が上昇に転じることが危惧されているといった理由から長期金利は上昇に転じています。
そして11月5日に行われた大統領選挙において、共和党のトランプ氏が大統領に返り咲きました。
トランプ氏は法人減税、関税の引き上げ、移民の規制を掲げており、これらの政策はインフレ率の上昇と財政状況の悪化をもたらし、長期金利の上昇を招くこととなります。
この先雇用状況が悪化してインフレ率と長期金利が低下する可能性もある程度残されていますが、今後の長期金利の下落の可能性と幅を考えた場合に、先進国債券を売却した方が良いと考えました。
日本のREITを購入した理由
そして日本のREITを購入した理由についてですが、インフレ率の上昇を見越すならそもそもアメリカのREITを購入した方が良いのでは?と思われるかもしれません。
ですがアメリカでインフレが起きるならいずれはそれが日本に波及しますし、アメリカの長期金利の上昇は円安をもたらし、それがさらなる物価上昇を引き起こします。
また現在のアメリカのREITのイールドスプレッドはマイナス圏に陥っており、利回りで見た場合にとても買える水準にありません。
イールドスプレッドとは10年債利回りとREITの分配金利回りの差を指しますが、2024年9月末時点で日本は3.9%と、先進国内で最も高くなっています。
この先日本においても利上げが見込まれてはいるものの、政策金利を上げられたとしてもせいぜい1%程度で、長期金利もそこまで大きく上がらないと思っています。
そう考えるとイールドスプレッドの観点からは日本のREITはかなりお買い得のように思います。
また日本のREITの分配金利回りは現在5%弱と、ここ10年で最高水準にあります。またNAV倍率(株式でいうPBRと似たようなもの)はここ10年で最低水準となっており、分配金利回り・資産ベースで見てかなりお買い得になっています。
このように先進国各国と比較したイールドスプレッドの高さ、絶対的な分配金利回りの高さ、NAV倍率の低さを見て、日本のREITにスイッチングしようと考えました。
インフレに備えよ
政府債務が大きく積みあがっている中での財政出動と減税策はインフレを招き、金利の上昇を引き起こします。そして海外の物価上昇と米金利の上昇が引き起こす円安はこれまで日本の物価上昇を引き起こしましたし、今後もこの傾向が続くと思っています。
また日本においてもこうした財政出動と減税策は国民からのウケが良いので財政拡張的な政策はとられやすくなり、実際日本でも減税策を強く訴えた国民民主党がこの間の衆議院議員議員選挙で議席数を大幅に増加させ、注目を集めています。
日本では長くデフレの時代が続いてきましたが、今やインフレが避けられない時代になって来ようとしています。
しかしそのインフレを嘆くだけではなく、株式や不動産、金といったインフレに強い資産を保有することによって、これから訪れるインフレを乗り越えていくべきなのではないかと私ローンウルフは考えています。