イギリス株ETFを定期購入しました
お疲れ様です、ローンウルフです。
私は今年の2月よりイギリス株ETF(UBS ETF 英国大型株100)の定期購入を始めました。
イギリス株の定期購入については偶数月に10~11万円の範囲で定期購入することとしていますが、今回その該当月である10月になったのでイギリス株ETFを10月28日に購入しました。
今月も購入報告に加え、CAPEレシオやパフォーマンスの各国との比較を載せたいと思います。
CAPEレシオ及び価格推移の各国との比較
まずはCAPEレシオから確認したいと思います。CAPEレシオとは株価をインフレ調整後の1株当たり利益の10年間の平均で割って算出する指数のことです。
比較にあたってはイギリスと同じ欧州のドイツとスイス、そしてアメリカを比較対象にしたいと思います。
CAPEレシオを調べるにあたってはアメリカは「multpl.com」を、その他の国については「Research Affiliates」を利用して調べています。数値はアメリカは10月30日時点の、そのほかの国については9月末時点の数値となっています。それではご覧ください!
・イギリス 12.7倍
・ドイツ 11.9倍
・スイス 21.6倍
・アメリカ 28.75倍
欧州3カ国いずれもCAPEレシオは5・7月末時から引き続き低下しました。ドイツがCAPEレシオ上一番割安な国となっています。
続いて年初から10月27日までの上記4カ国の株価指数の推移を比較したいと思います。
比較に当たってはイギリスは英国の大・中企業に投資するETFであるEWU、ドイツはドイツ株ETFのDAX、アメリカはそのままS&P500、スイスはMSCIスイス25/50インデックスに連動したETFであるEWLを用いてドルベースで比較したいと思います。
なおEWUはFTSE100とは構成銘柄が異なっているので、あくまで参考程度としてご覧になっていただければと思います。それではご覧ください!
イギリス、アメリカ、スイス、ドイツの順番に高リターンとなっています。続いてイギリスFTSE100(現地通貨建て)の年初来のチャートを掲載しますのでご覧ください。
ここ2、3か月イギリスは大きな政治的混乱が起きていましたが、その割には株価指数のボラティリティは低く比較的堅調に推移していました。
最後に10月30日現在の「UBS ETF 英国大型株100」の保有状況を載せたいと思うのでご覧ください。
イギリスの政治的混乱の中に市場原理の原点を見た
先ほども話した通り、イギリスはここ2、3か月大きな政治的混乱が巻き起こっていました。
ジョンソン首相の辞職後に発足したトラス政権。トラス政権がインフレ対策として打ち出した大規模減税やエネルギー価格抑制策を市場が嫌気し、9月初めに3%未満だった長期金利はわずか1か月足らずで4.5%まで急騰。ポンドも暴落しました。
金融市場の混乱を抑えるため中央銀行のイングランド銀行は、10月より量的緩和時に買い入れた国債を売却する予定だったにも関わらず、それを中止して金利を抑えるため長期債の買い入れに動くという異例の事態に発展。
混乱を招いた責任を取りトラス首相は辞任。新しく就任したスナク首相はトラス前首相が発表した減税策を踏襲しないことを表明しており、現在は金利も為替も概ね落ち着いています。
私はこの一連の混乱の中で、市場原理の原点を見ました。それは野放図な財政政策に対して長期金利がいわば「炭鉱のカナリア」としての役割を最大限に発揮したという事です。
これが日本のように長期金利に上限を設定してしまうと、長期金利が持つ炭鉱のカナリアとしての役割を活かすことが出来ません。
また長期金利は他のアセットクラスの価格形成に大きな影響を与えるわけですから、わずか数人の人間の判断によって上限を固定化してしまうよりも、市場原理に任せた方がより適正な値付けが出来ると思います。
市場原理に基づいて価格形成がなされるのは資本主義経済の利点です。こうした市場原理が働くイギリスにこれからも投資をし続けようと私ローンウルフは考えています。