「米国株は割高だ!」と思った時にとるべき投資行動
お疲れ様です、ローンウルフです。
2022年こそ大きく調整したものの、2023年に入って以降は大型ハイテク株、AI・半導体銘柄を中心に大きく上昇したアメリカの株式市場。S&P500は2024年に入ってから何度も過去最高値を更新しています。
そうした中で、指標上はアメリカ株が割高な水準に入ってきました。2024年4月13日現在のS&P500の予想PERは21.25倍と、長期平均の16倍台を大きく上回っています。
また株価をインフレ調整後の1株当たり利益の10年間の平均で割って算出するCAPEレシオについて、30倍を超えたあたりから今後10年間のリターンが冴えなくなるのですが、現在のCAPEレシオは34.02倍と30倍を大きく超過しています。
こうした状況を見て、「アメリカ株は割高だから買うのに抵抗がある」と思っている人も少なくないと思います。
給与による追加購入が可能であることと投資対象がインデックス商品であることを前提に、アメリカ株が割高な局面で取る投資行動について検討してみました。
米国株が割高だと思った時の投資行動
割高な局面で取る投資行動についての1つ目は保有銘柄を売却する、です。
割高だと感じているという事はいずれ株価が下がるであろうと考えているという事ですから、こうした投資行動を取るのは一見すると正しいように見えます。
ただもし仮にいずれ下がるとしても、それが具体的にいつ頃になるかを予想するのは難しく、また下げたとしてもどれぐらいの下げ幅となり、いつまで下げ続けるのかを予想するのは極めて困難です。
割高だと思って保有している銘柄を売った後にさらに株価が上がるという事がよくあることを考えれば、保有銘柄を売却するのはよほど市場が熱狂していたり、株価が下がるだろうとの確信と証拠がない限りはあまりオススメできません。
割高な局面で取る投資行動についての2つ目はショート(空売り)する、です。
ショートするのであれば株価の下落から逃れられるだけでなくそこから利益を得ることができるので、上手くいった場合には大きな恩恵が受けられます。
しかし下落の具体的なタイミングを測ったりどこまで下がるかを予測するのはとても困難であること、また期待値プラスの株式投資に売りで立ち向かうことは基本的に期待値はマイナスになるため、よっぽど腕に自信がない限りはこちらもあまりオススメは出来ません。
3つ目の投資行動は構わず買い増しする、です。
先ほども話した通り、株価の下落がいつ・どれだけ・いつまで起こるのかを予測するのは極めて困難です。
株式投資は超長期的には期待値がプラスであることを考えれば、たとえ割高な局面にあっても購入と保有を続けるのが無難だと思います。
4つ目の選択肢
とここで個人的に好んでいる4つ目の投資行動を取り上げたいと思います。それは、アメリカよりも割安な国に投資する、です。
世界を見渡せば株式の投資先は別にアメリカに限定されているわけではありませんし、アメリカよりも指標上割安な国はたくさんあります。
また今後の投資リターンを考えた場合、アメリカよりも他の国の株式リターンが劣るという保証はありません。
割高な状態の国に投資するよりも、割安・フェアバリューな国に投資するという選択肢もあって良いと思います。こうした考えもあって私はイギリス株に投資しているのです(イギリス株はCAPEレシオが14倍台)。
ただこれはあくまで私の好みの考えという事であって、3番目の選択肢の割高・割安関係なく買い進めていくという選択肢でも良いと思います。
ただ1~3番の選択肢しか意識していなかった人は、この4番目の「アメリカよりも割安な国に投資する」という選択肢を知っておくだけでも良いのではないかと私ローンウルフは考えています。