時価総額加重平均か「Show me the money」か

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お疲れ様です、ローンウルフです。

ここ数年でインデックス投資が爆発的に広がっており、これまで投資に興味の無かった層までインデックスに連動する金融商品に投資をするのが一般的になりつつあります。

インデックス投資においては、投資先が時価総額でウェイト付けされた時価総額加重平均型の商品に投資をするのが効率的とされています。

一時人気だった高配当型の商品は、広く市場に分散された時価総額加重平均型の商品よりもシャープレシオ(リスク考慮後のリターン)が劣るとされており、最近は後者の時価総額加重平均型の投資商品が個人投資家に選好されています。

アメリカの株式市場を考える上では時価総額加重平均型の商品が効率的な投資先とされていますが、それを無批判に疑いなく受け入れてしまうと後で落とし穴にはまってしまう恐れがあります。

時価総額加重平均か「Show me the money」か

投資理論の成否の確認については通常アメリカの株式市場で確認をすることが多いですが、ここでは新興国に目を向けたいと思います。

新興国の株式に投資する商品としては、時価総額加重平均型ETFのVWOが一般的ですが、高配当に着目したETFも存在します。それがDEMDGSです。

いずれも高配当株型のETFですが、DGSは小型株の高配当銘柄に投資するETFです。

これらの時価総額加重平均型と高配当型のETFについて、どちらが好成績を残しているのか確認したいと思います。

期間はこれらの3銘柄の成績比較が可能な2007年末から2024年4月までの16年4か月です。成績は配当再投資を考慮しています。それではご覧ください!(青がVWO、オレンジがDGS、赤がDEM)

 

新興国株式においては、リターン・シャープレシオ共に高配当株型ETFの方が時価総額加重平均型ETFの成績を上回っています。

とても長い16年という期間

一体なぜこのような事が起きているのでしょうか?あくまで一つの仮説にすぎませんが、新興国においては会計上の不正も多く、また政府の規制も強いため目の前の確実に得られる配当に魅力を感じている投資家が多いため、高配当株が好成績を残しているのだと思われます。

「たまたまこの期間で時価総額加重平均が高配当株よりもリスクリターンが劣っているだけであって、長期で見れば時価総額加重平均の方が優秀なはずだ!」

と考える人もいるかもしれません。その通りかもしれないし、その通りではないかもしれません。将来の相場を確約できるものはないのです。

ただこれまでの計測期間の16年という期間はあまりにも長く、無視できる結果とは言えないと思います。

「これはあくまで投資環境が整っていない新興国に起きている現象で、投資環境が優れたアメリカとは違う!」

と思う人もいるかもしれません。ですがこれは新興国に限った話ではなく、実際2000年代までアメリカでも高配当株が長期的に時価総額加重平均型の商品の成績を上回っていました(2010年代の大型ハイテク株の強気相場を反映した数字がどうなっているかは不明ですが)。

過去のリターンが将来のリターンを約束しないと同じで、過去のシャープレシオは将来のシャープレシオを保証しません。

思考停止をして「時価総額加重平均型が最強!」と決めつけるのではなく、様々な可能性に目をつけて投資先を決定するのが良いのではないかと私ローンウルフは考えています。

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