人々を支配したいなら知性より感情に訴えかけよ~ミランダとクレデンダ~
お疲れ様です、ローンウルフです。
インターネットを見ていると、ブログやYouTubeなどで感情を煽るような表現を多く使っている人がいるのを見かけることがよくあります。
彼らは自らの情報発信の戦略の中で、あえてそういった感情を煽るような表現を利用しているのです。それは、彼らが人に何かの情報を伝えたいときに、知性に訴えかけるよりも感情に訴える方が伝わりやすいと知っているからです。
支配を補強するための2つの手段
政治学者のC・E・メリアムはその著書「政治権力」の中で、政治権力が自らの支配を正当化するためには物理的強制力だけでは足りず、心理的に補強するための手段が必要であるとしました。
そしてその手段をミランダとクレデンダの2つに分けたのです。
ミランダは感情や情緒に訴えかけるもので、たとえば国旗、国歌、儀式、記念碑などの象徴を用いるもので、クレデンダは合理化のもとに知性に訴えかけるもので、理論、イデオロギー、多数意思の形成等が挙げられます。
政治権力はこの2つを利用することにより、人々を支配することが出来ると説いたのです。
そしてメリアムはさらに、知性に訴えかけるクレデンダよりも、情緒に訴えかけるミランダのほうが人々を効率よく支配できると説いたのでした。
なぜ感情を煽るような表現を使っているのかまで考えを巡らそう
上記の話は政治権力の話ではありますが、ブログや動画サイトの情報発信においても感情を煽るような表現を多く使っている人をよく見かけることが出来ます。「情弱」などとその情報を知らない人たちを馬鹿にしたような表現を使うのがその典型例ですね。
また今のような経済・社会が不安定な時期に、あえて不安を煽るような情報を発信し、自らの支持への拡大に利用しようとしている人も散見されます。
それは前述のように、知性に訴えかけるよりも感情に訴えかけた方が、支持を広げるためには効率がいいと彼ら自身が認識していることに他ならないからなのです。私の発信する情報を得れば、その不安を払しょくできますよとアピールするわけですね。
そうした人たちに限って、記事や動画の最後の方に自らの情報商材の販売、セミナー、アフィリエイトリンクが紹介されているのだから、彼らがなぜそうした表現を用いているのかが一目瞭然だと思います。
ネガティブな情報の方が心に残りやすい。そこを利用されるな
インターネットには実に多くの感情を煽るような表現を使っている人、特にあざけりや恐怖、怒りを煽る人を見かけることが出来ますが、こうした感情を煽るような表現を見かけた時には、一歩立ち止まって冷静になって事実を見極めてください。
なぜ彼らは感情を煽るような表現を使っているのか?そうした部分にまで思いを至らせることが、自らのお金を守るために必要であり、金銭的に自立した生活を送るために必要であると私ローンウルフは考えています。