2023年6月時点の新興国株ETF「SPEM」の保有状況

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

私は元々3か月おきに新興国株ETFのSPEMを定期購入していましたが、昨年の2月よりイギリス株のETFを定期購入するようになってからは購入を中止しています(イギリス株ETFについては東証で上場しているETFが廃止予定のため、一旦すべて売却しました)。

しかしSPEMについてはあくまで定期購入を中止しているだけで保有は続けており、またSPEMから年2回(6月、12月)支払われる配当金で再投資をすることとしています。

今回はこれまでと同様、SPEMの保有状況及び他国と比べたリターンやCAPEレシオ等について記事にしたいと思います。

新興国株ETF「SPEM」の保有状況やリターン比較

まずはCAPEレシオから確認したいと思います。CAPEレシオとは株価をインフレ調整後の1株当たり利益の10年間の平均で割って算出する指数のことです。

アメリカのCAPEレシオについては「multpl.com」を、新興国と日本のCAPEレシオについては「Research Affiliates」を利用して調べています。

数値は新興国株と日本は5月末時点の、アメリカについては6月11日時点のものです。それではご覧ください!

・新興国株 13.5倍

・アメリカ 30.09倍

・日本 19.8倍

3か月前と比べて新興国株のCAPEレシオは13.7倍から13.5倍へと低下、アメリカのCAPEレシオは29.79倍から30.09倍へと増加、日本のCAPEレシオは19.5倍から19.8倍へと増加しました。

アメリカが再び30倍台にまで突入しました。ちょっと今の水準だとアメリカ株は明らかに買うタイミングではないですね。

続いてSPEMと他の新興国株ETF、およびS&P500との価格推移の比較です。比較対象は以下の3つです。

・DEM(ウィズダムツリー エマージング・マーケッツ・エクイティ・インカム・ファンド)

DGS(ウィズダムツリー 新興国小型株配当ファンド)

・S&P500

上2つはスマートベータ型のETFでDEMは高配当株、DGSは小型株の高配当株に投資している新興国株のETFです。

リターンの比較は配当再投資を含めた形で比較できるPortfolio Visualizerを利用しています。比較期間は私がSPEMの購入を開始した2020年3月から2023年5月までです。それではご覧ください!

緑がS&P500、青がSPEM、オレンジがDGS、赤がDEMです。S&P500が引き続き新興国株ETFのリターンを上回っています。

なお私が保有しているSPEMは新興国株ETFの中で一番低いリターンです。新興国株においては、時価総額加重平均に基づいたポートフォリオよりも高配当株の方が好成績を出しています。

続いてこれらの具体的な年率リターンやシャープレシオ等が載った一覧を掲載します。

なお6月11日時点のSPEMの保有状況はこのようになっています。

 

続いてSPEMの構成銘柄のうちの上位5社と構成比率は以下の通りです。

前回3月報告時と比べて順位に変動はありませんでした。

最後にSPEMの投資先の国別組入比率のトップ10について載せていきますのでご覧ください(情報元はステートストリートのHPより)。

 

依然として中国と台湾がおよそ半分を占めるという状況は変わっていません。いざという時の地政学リスクが発動した時に、その半分が影響を受けるというのはちょっとリスクが高く感じますね。

「Show me the money」が通用している新興国

先ほども触れた通り、比較した3つの新興国株ETFのうち、私が保有しているSPEMが一番低いリターンとなっています。

SPEMは時価総額加重平均によって銘柄の比率が決まっていますが、残り2つは配当にフォーカスしたETFです。

理論上は高配当株は課税上不利であり、時価総額加重平均に基づいたポートフォリオの方がリターンとシャープレシオが優秀であると言われていますが、新興国株においては課税上不利なはずの高配当株ETFの方が好成績を残しています。

あくまで私の考えですが、新興国株においては会計上の不正も多く、また政府の規制も強いため目の前の確実に得られる配当に魅力を感じている投資家が多いため、高配当株が好成績を残しているのだと思われます。「Show me the money」が新興国株においては通用しやすいのです。

「たった3年間の成績で決めるな!」と思われるかもしれませんが、期間を直近15年間に伸ばしても同じ結果が得られています(配当再投資を加味)。もちろん直近15年間の傾向がこの先も続く保証はありませんが。

相場は必ずしも理論通りに動くものではありません。人々の心情や感情まで考慮した上で投資先や投資手法を決めるべきなのではないかと私ローンウルフは考えています。

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