投資成績を比較するなら2009年から比べるな!
お疲れ様です、ローンウルフです。
投資成績を比較しようとするとき、様々な投資期間で比較を行うことができますが、その中でも直近10年間のパフォーマンスを持ち出す人が一番多いと思います。
この記事を書いている2019年から過去10年となると、2009年から2018年にわたっての運用成績を比較することになると思います。
しかし私はこの2009年から始まる10年間で運用成績を比較するのは不適当だと思います。
ほとんど一本調子で上がり続けた2009年からの相場
なぜなら2009年からの10年間は、リーマンショックが起きた2008年を含んでいないからです。
アメリカ株のディフェンシブ銘柄の集合体で知られる、生活必需品セクターETFであるVDCと、アメリカのS&P 500指数に連動するSPYの2つのETFの運用成績について比較してみます(配当金については考慮せず)。
2009年からの成績比較では、VDCのほうがSPYを2%近く下回っています。
しかしリーマンショックが起きた2008年の運用成績を含めると、わずかながらVDCがSPYの成績を上回っているのです!
2009年以降は基本的にはリーマンショックの急落相場の回復局面であり、比較するとなるといわゆるディフェンシブ銘柄においては不利になる局面です。
ディフェンシブ銘柄が本領を発揮するのは、株価が相対的に下げにくい本格的な下げ相場の時です。投資成績を比較したいのであれば、強烈な下げ相場であった2008年の相場を計算から除外しないほうがいいと思います。
直近10年間のパフォーマンスを今後の10年間においても再現できると思うな
また、直近10年間の高パフォーマンスが、今後10年間においても同様のパフォーマンスをあげることが出来るとは考えないほうがいいと思います。
なぜなら、2009年からの相場はリーマンショック後の急落相場の回復局面を含んでいるからです。かなり下がっている所から投資成績を測定するわけですから、必然的に良い成績が出てしまうことになるのです。
もし投資成績を比較するのであれば、上昇相場の局面だけでなく、下げ相場の時期も含めて比較するべきであると私ローンウルフは考えています。