ウサギと亀とディフェンシブ銘柄への投資
お疲れ様です、ローンウルフです。
皆さんも良くご存知の「ウサギと亀」の童話。ウサギと亀が山のふもとまで競争をするものの、ウサギは持ち前のスピードであっという間に亀を追い越します。ですがウサギと比べて亀はゆっくりとしたスピードでしか進むことは出来ません。
大差をつけてもう負けることはないだろうと思ったウサギは、途中で居眠りをします。しかしウサギが居眠りしている間にも亀は着実に山のふもとまで歩き続け、ウサギが眠りから覚めた時にはすでにゴールの山のふもとまで到着した後でした。
なぜこのような童話を持ち出したかというと、ディフェンシブ銘柄への投資について考えていた時に、ディフェンシブ銘柄への投資ってウサギと亀の童話に似ているなーとふと思いついたからです。
亀のように少しずつ儲かるディフェンシブ銘柄への投資
相場が好調な時は、流行りの銘柄や値動きの軽い銘柄に飛び乗った人やレバレッジを利かせた取引をしているような人が大きく儲かります。ウサギと亀でいったらウサギのような存在です。
反対にディフェンシブ銘柄のような不景気時に好成績を残しやすい銘柄は、好況期には少しずつしか儲かることが出来ません。こちらはウサギと亀でいったら亀のような存在です。
しかし相場が逆回転しだすと状況は一変します。それまで勢いの良かった銘柄群やレバレッジ商品はそれまでの勢いが嘘のように株価は急落していきます。
ですがディフェンシブ銘柄は好況期と変わらず、引き続きちょっとずつ儲かるようなケースが多いです。
下記のチャートをご覧ください。これは私が保有しているヘルスケアセクターETFのXLVと、Direxionデイリー半導体株ブル3倍ETFであるSOXLの、コロナショック直前の2020年2月15日から2022年4月16日までの価格比較チャートです。赤がSOXL、黒がXLVです。
一時期は200%以上のリターン差があったXLVとSOXLですが、ついにリターン差がなくなってしまいました。
これはあくまでコロナショック直前からの株価推移を示したものなので、積み立てで投資していた場合にはこのチャート以上に大きく成績差が開くことになります。
ヘルスケアセクターといえば不況期に相対的に強いディフェンシブなセクターですが、未だ不況に突入していない中で一気に成績差が縮まってしまったわけですから、この先不況に突入した場合には今度はヘルスケアセクターがプラスの側になって大きく成績差が広がることになると思います。
急いで金持ちになろうとすると結局は足元をすくわれる
SOXLは「産業の米」とも呼ばれる半導体の関連銘柄に3倍のレバレッジをかけたETFで、いわゆるハイテク関連銘柄を好む人たちにとても人気のあった金融商品でした。
「ハイテク銘柄は未来を変える素晴らしいもので将来の成功が約束されている、将来の成功が約束されているならレバレッジをかければ大儲け出来る、手っ取り早く大儲けしてFIRE・セミリタイアだ!」
このように考えてSOXLに投資をしていた人も多いと思います。確かに一時は大きく値上がりしました。反対にヘルスケアセクターETFであるXLVはジワジワとしか価格が上昇しませんでした。
しかしウサギと亀のお話よろしく、短期間で急いで大儲けをしようとしてSOXLに投資をしても、結局は地道に少しずつ儲けているXLVに価格が追い付かれてしまうのでした。
あくまでこれは一例にすぎませんが、短期間で大きく儲けようとすると大抵は足元をすくわれてかえって遠回りになってしまうことが多いです。
一見すると地味に見えますが、流行りの投資先やレバレッジを利かせた取引で急いで儲けようとするよりも、ウサギと亀の亀のように一歩一歩着実に利益を重ねていくようなディフェンシブ銘柄への投資が、実はお金持ちになる近道になるのではないかと私ローンウルフは考えています。