「暴落煽り」も「買い煽り」も本質は変わらない
お疲れ様です、ローンウルフです。
投資をしている人の中に「暴落煽り」と呼ばれるような言動を嫌っている人がいるようです。そもそもその暴落煽りとやらの言葉の定義がはっきりしていないので、どのような言動がそれに値するのか私にはわかりません。
しかしもしその暴落煽りという言葉の定義を、今後ある資産価格の暴落が起きるかもしれないと警鐘を鳴らす言動を暴落煽りと呼ぶのであれば、私は「買い煽り」も「暴落煽り」も本質的にその中身は変わらないと思います。
暴落煽りと買い煽りの差は相場の先行き見通しの違いでしかない
暴落煽りの言葉の定義を先ほど挙げたものとするならば、買い煽りは反対に投資対象の価格が今後大きく上がる可能性が高いから買うべきだ!との言動を指すことになると思います。
この2つを比較すると、今後価格が大きく下がるかもしれないとの主張が暴落煽りで、今後価格が大きく上がるかもしれないと主張するのが買い煽りとなってきます。
このように比較して考えると2つの言葉は単なる相場の先行き見通しの違いに過ぎないのではないでしょうか?
そもそもこうした買い煽りが出る場面というのは、往々にして相場が非常に過熱している時ばかりです。例えば2021年の年初はクリーンエネルギーETF(いわゆるクリエネETF)への投資が大変過熱しており、
「S&P500よりも安全だ」
「このバブルに乗らない人間は馬鹿」
とまで買い煽る人が現われました。しかしその買い煽り後に価格は急落。実際に馬鹿を見たのは買い煽られた後にクリエネETFを買った人たちでした。
暴落煽りを先行きの不安をあおる言動として非難するのであれば、期待値でパンパンに膨らんで過熱している投資対象を買い煽る行為も同様に非難してしかるべき言動と言えるのではないでしょうか?
さらに言ってしまえば、損失という意味では前者の暴落煽りは機会損失になるだけで実際の損失を負うわけではありません。
しかし後者の買い煽りにのって投資した場合は、価格が急落した時に損失を負ってしまいます。損失という観点から見れば後者の買い煽りの方がより罪深いとも言えるでしょう。
また株価下落によって利益が出るようなポジションを張っていれば、相場の先行き不安を主張しても暴落煽りに当たらないという意見もあるみたいです。
しかしもしその主張を正しいとするのであれば(私は正しいとは思ってませんが)、いざという時のために現金を厚めに持っていたり、債券を保有しているような人も相場の先行き不安に対して相場を張っていると言えるので、同様に暴落煽りに当たらないのかなと思います。
暴落煽りも買い煽りもただのポジショントーク
以上を振り返ってみると、暴落煽りも買い煽りも結局はお互いのポジショントークに過ぎないことがわかると思います。
単に相場の先行き見通しが違うだけなわけですから、暴落煽りだけを非難するのもおかしな話です。
インターネット上には相場の先行きについて強気な意見、弱気な意見と様々な意見が入り乱れています。ですがこれらの意見は先ほども述べた通り自らのポジショントークという側面が強いです。
そうした背景を踏まえた上でポジティブな情報・ネガティブな情報の取捨選択をしていくべきなのではないかと私ローンウルフは考えています。