ダウ銘柄に新規採用された銘柄の採用後の値動き
お疲れ様です、ローンウルフです。
先日アメリカのNYダウ銘柄において、インテルが除外されてエヌビディアが新たにダウ銘柄に採用されることが発表されました。
この発表を受けた翌営業日の11月4日に、ダウ銘柄から除外されるインテルは2.93%の株価下落、エヌビディアは0.48%の株価上昇となりました。
一般的にはダウ銘柄に採用されると同種のインデックス商品にも組み込まれることとなり、株価にはポジティブに働くと思われますが実際のところはどうなのでしょうか?過去にダウに新規採用された銘柄の採用後の株価推移を調べてみました。
NYダウ採用後の株価の値動き
今回NYダウに新規採用された銘柄の値動きを調べるにあたっては、直近30年間にダウ銘柄に採用されたうち採用から3年以上経過した銘柄を対象にしています。
またヒューレッドパッカードやクラフトフーヅのように、会社の分割・合併等によって株価が追えなくなった銘柄については対象から外しています。ダウ採用銘柄について自分が追える限り追いましたが、漏れがある可能性もあるのでご容赦いただけると幸いです。
株価についてはYahoo!financeのHistorical Dataの株式分割等を考慮した調整後終値のデータを利用しています。また値動きについて、ダウ採用日と採用から1年後・3年後・5年後の騰落率を載せています。
前置きが少し長くなりましたが、それではご覧ください!
なお上記銘柄表記のうち、グレーがかっているものは過去にダウから除外された銘柄です。
除外された銘柄のリターンは酷いものですね。まぁ業績が悪化して株価が暴落した上でダウから除外されているので、リターンが散々なのは当然ではありますが。
唯一リターンが高いC(シティグループ)も、最終的にリーマンショックの暴落後にダウから除外されて2024年11月現在で未だにダウ銘柄採用時の株価を下回っており、かなり悲惨なリターンとなっています。
マイクロソフトも今でこそ高いリターンを出している銘柄として人気ですが、ダウ採用後5年間のほとんどの期間で大幅なマイナスというのは保有していたらかなり精神的に苦しかったのではないかと思います。
際立つ採用1年後のリターンの低さ
上記の表を見て感じたのは、ダウ銘柄に採用されてから1年後のリターンの低さです。上記23銘柄のうち12銘柄がマイナスのリターンに沈んでいます。勝率で言えば50%以下です。
CVXとBACはリーマンショックによる株価暴落の影響はありますが、それを考慮してもかなり低い勝率に留まっているなと感じます。
指数採用を狙った先回りの買いによって事前に株価が大きく上がっていたり、一部の銘柄においてその時々の相場でブームが巻き起こっている投資対象が採用されたためかなり割高な状態で組み込まれた、といった要因によるものが大きいと思っていますが、他にも理由はあるかもしれません。
今回エヌビディアについてもブームが巻き起こる中でのダウ銘柄採用となったわけですが、これまでの経験則のように短期的にはマイナスとなるのか、もしくはこれまでの経験則を吹き飛ばして高いリターンを引き続き出し続けるのか、興味を持って推移を見ていきたいと私ローンウルフは考えています。