被害総額65億円!「仮想通貨AI取引」詐欺で4人の男が逮捕。詐欺に遭わないために大切なこと
お疲れ様です、ローンウルフです。
いつの世も絶えない詐欺被害。その時代ごとに手を変え品を変え人様のお金をだまし取ろうとします。そうした詐欺事件で取り扱われる内容は、時流に乗ったものが多いです。
そして仮想通貨(暗号資産)取引が盛んである昨今、仮想通貨取引に関する詐欺容疑で4人の男たちが逮捕されました。
彼らのだまし取った金額は65億円にものぼり、被害者は全国に1万5千人以上いるとみられています。
事件の概要
報道によると彼らは2017年、人工知能(AI)を使った仮想通貨の取引で「元本が4カ月で2.5倍」「月利60%以上」になるとうたったオズプロジェクトなる事業への出資を募るセミナーを全国各地で開きました。
中には容疑者に「ほかの人には見せない資料を、特別にお見せします」と話して個別に高層ビルの一室に呼び出され、特別感を演出された人もいたそうです。
出資した人が自分の知人や友人を誘ったことにより、出資者もどんどん拡大していきました。そうして集まった資金はおよそ65億円にも上りました。
しかし容疑者らは同年12月、トレード用のAIの開発が進まないまま費用がかさんだとして投資者全員に出資したお金を返金すると発表しましたが、実際に返還されたのは投資額のわずか数パーセントほどでした。
その後警察が家宅捜索をしたところ、そもそもAIの開発すら行っておらず、運用を行った形跡も見られなかったため、詐欺容疑で逮捕に踏み切ったとのことでした。
常識では考えられない高利率をおかしいと思えるか
そもそも出資を募る側の立場になって考えてみればわかる話ではありますが、本当にそれだけ儲かる取引があるというのであれば、他人に教えずに自分たちだけでおいしい話を独り占めすればいい話です。
もしお金が足りないというのであれば銀行やサラ金、家族からお金を借りればいいわけです。元本が4カ月で2.5倍、月利60%以上になるんだったら元本や利息の返済なんて簡単ですよね?自分たちに見返りなくあなたにおいしい話を持ってくる赤の他人などいないのです。
株式投資を長くしている人であれば(していなくても冷静に考えればわかると思いますが)これらの利率が異常な高利率であり、持続不可能であるということは容易にわかると思います。
「アメリカ株投資の年間の平均利回りは約7%!」とよく言われていますが、これは詐欺を見極める上で一つの指針になり得るかもしれません。
なぜならこれ以上のリターンを追い求めるなら通常は追加リスクを負うことになるので、そうしたリスクにまで考えが及べば疑問を持つきっかけにもなると思うからです。
最後は自分の中の欲望との戦い。戦いに勝つためには客観性の確保を
そうはいっても昨今の仮想通貨の値動きを見ると、1年経たずに数倍・数十倍になっているものもあり、こうした夢物語を真実のように思えてくる人が出てきてもおかしくはないのかもしれません。
逆に言えばこうした背景があるからこそ、詐欺師連中は時流に乗った投資話を持ち掛けてくるのです。実際にそれだけ儲けている人が実在するわけですからね。
大儲け出来ることをうたった投資話を持ち掛けられると、人は自分の中の欲望の感情を突き動かされます。そして時にそれが理性を凌駕し、判断力を鈍らせます。目の前の利益に意識が集中し、都合の悪い話は耳に入らなくなります。
最終的には自分の中にある「短期間で大金持ちになりたい!」という誰もが持ちうる欲望との戦いに如何に打ち勝つかになってくると思います。
こうした欲望との戦いを自分一人で乗り切れる人はいいですが、全員が全員一人で乗り切れるとは限りません。
大きな金額を投資する前に信頼できる人に相談する、先ほどの「アメリカ株の年間の平均投資リターンは7%」という話を思い出すなど自分が得た情報に客観性を持たせるようにすれば、少しでも詐欺被害に遭う可能性が減るのではないかと私ローンウルフは考えています。
ディスカッション
コメント一覧
詐欺(やそれに近い商法)は馬鹿馬鹿しいくらい胡散臭い方が良いらしいです。
なぜなら、そのような荒唐無稽な話で釣れる、チョロい馬さん鹿さんの方が扱いやすいからだそうです。
怖いですね~
コメントありがとうございます。
なるほど、荒唐無稽な話で引っかかるような人ならお金を引っ張るのも簡単だろうということですね。簡単に大儲け出来るという話が舞い込んで来たら、時間を置いたり第三者に話を聞いてもらう等して一旦は冷却期間を置いてほしいものです。