値下げで売上を確保するテスラ、値上げで売上を確保するマコーミック
お疲れ様です、ローンウルフです。
少し前のニュースですが、テスラ車が値下げされたことが話題になっていました。4月の時点で6回も値下げしたとのことでした。
値下げをした理由としては、収益を犠牲にしてでも値下げを実施することにより、市場のシェアを獲得しにいくためのようです。
値下げで売上を確保するテスラ、値上げで売上を確保するマコーミック
対照的なのがマコーミックです。3月にマコーミックの12-2月期の決算発表がありました。決算の内容としてマコーミックは、製品の販売量自体は減少したものの11%もの値上げを行ったことにより、増収を確保したとのことでした。
また今後も原材料価格の高騰に対応するために、同様の商品の値上げを適宜行っていくとしています。なおこの決算発表以降、マコーミックの株価は大きく反発しています。
テスラは売上を確保するために製品の値下げを行い、マコーミックは売上を確保するために製品の値上げを実行する。売上を確保する手段として、両社が正反対の行動を取っていることがわかると思います。
2年前の記事で私は、成長産業であるEV市場に属する企業に対して「シェアを拡大・維持するために販売価格を落として利益率を下げるという事態も出てくると思います」と書きましたが、当時私が想定していた事態が今まさに起きているのです。
成長産業に属する企業というものは生存競争が激しく、価格競争に巻き込まれます。しかし市場の伸びが鈍い産業ですでにシェアを握った企業は、その市場の成長率の低さが故に新たなライバル企業が現われません。
そのためマコーミックのようにすでに市場を制した企業は値下げによる価格競争には巻き込まれず、今回のように原材料価格が高騰したとしても、値上げをすることによってその影響を製品価格に転嫁することが出来るのです。
売上を確保するために値下げを実施するテスラ、売上を確保するために値上げを実施するマコーミック。どちらが長期投資に値するかは一目瞭然だと思います。
マコーミックのような銘柄はあくまで長期的な資産形成をしたい人向けの銘柄
ここまでお話しましたが、あくまでこれは確実に長期的な資産形成を行いたいという人向けの話です。
株式投資を一発逆転のギャンブルと考えたり、短期間で大金持ちになりたい!といった人向けの話ではありません。
ですからそのような人たちにはマコーミックのようなじっくりとその成長を待つような銘柄ではなく、投機的な銘柄やレバレッジ商品に手を出すほうが合っているでしょう。
しかし往々にしてそうした投機性の高い投資対象は、あなたの資産を大きく増やすどころか投資資金を毀損してしまうことになるのは覚えておいた方がいいと私ローンウルフは考えています。
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