外食産業は真似されるから投資に値しないのか?
お疲れ様です、ローンウルフです。
私はアメリカ株だけではなく日本株にも投資をしているんですが、その中でも外食系の銘柄に比較的多く投資しています。
具体的には焼肉きんぐを展開している物語コーポレーション、スシローを展開しているFOOD&LIFE COMPANIES、それに加えてコーヒーチェーン店等を運営しているドトール・日レスホールディングスの3社に投資しています。
こうした外食産業への投資について、「外食産業は業態が真似されやすいから投資しないほうが良い」という意見があるようです。
しかしそうした考えは本当に正しいのでしょうか?
急増している唐揚げ専門店
確かに外食産業は真似されることが多い業態だと私自身も思います。例えば最近でいえば唐揚げブームが該当すると思います。
皆さんの周りでも唐揚げ専門店が増えたと思う人が多いのではないでしょうか?すかいらーく(から好し)やア-クランドサービス(からやま)のようなチェーン店から個人で開いているお店まで、今やブームと呼べるほどに唐揚げ店は幅広く展開されています。
一昔前で言えば「いきなりステーキ」が流行った時は、似たようなステーキ屋が各地で出店されました。その影響もあってか、いきなりステーキを展開しているペッパーフードサービスは一時債務超過に陥るほどの経営危機に陥りました。
このような状況を見ると、確かに「外食産業は真似されやすくて投資に値しない」という意見は的を得ているように見えます。
物語コーポレーションの出した「解」
そうした中、私が投資している物語コーポレーションもそうした模倣による攻勢を受けています。
居酒屋で有名なワタミが昨年10月、既存の120店舗を居酒屋から焼肉屋へ業態を転換すると発表しました。その名も「焼肉の和民」です。
焼肉きんぐを意識してなのか、焼肉の和民は100分食べ放題という焼肉きんぐと同じ運営スタイルをとっています。コロナ禍においても好調な売り上げを出している焼肉店を見て業態転換を決めたのでしょう真似すんじゃねーよ。
こうした他の会社による模倣に対してどう差別化するか?物語コーポレーションの社長を務めている加藤央之氏(まだ35歳!)は自らが出演したテレビ番組・カンブリア宮殿の中で、
「毎週のように『この商品は大丈夫なのか』『外装はもっとこの方がいいのでは』ということを繰り返しやる」
と述べ、こうした細かな改善の積み重ねが
「大きな差別化要素になる、それしかないと思っている」
と話して他社による業態の模倣に対抗していくとしました。
実際物語コーポレーションは店への案内看板の設置1つとっても、複数人による徹底した議論を経た上で決定しています。まさに「魂は細部に宿る」を実践している会社だと思います。
こうした成果もあってか、物語コーポレーションの業績は2020年6月期こそコロナウィルスの影響が出たもののそれ以外は基本的に増収増益基調で、順調に好業績を継続しています。
業態を真似するだけではなく、不断の努力がライバルとの競争に打ち勝っていくために必要なのだと思います。
思考停止して決めつけてしまうのはもったいない
そもそもマクドナルドやスターバックスのように、他社が似たような業態を出してきてもそれに打ち勝ってきたような会社もあるわけですから、「外食産業は業態が真似されやすいから投資しないほうが良い」と思考停止して決めつけてしまうのはもったいないと思います。それに外食に限らず大なり小なり模倣はありますからね。
似たような会社がある中でも、業績をよく見てきちんと毎年成長を遂げているか、実際に自分もお店に行ってみて満足度が高かったか、そのお店が繁盛しているかなど自らの感性や判断が外食産業への投資に重要になってくるのではないかと私ローンウルフは考えています。