株式に「確率の収束」はないのか?

2023年11月15日

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お疲れ様です、ローンウルフです。

みなさんは「大数の法則」という法則をご存知でしょうか?大数の法則とは統計学において用いられる考え方で、試行回数をこなせばこなすほど本来の確率に落ち着いていく現象をさします。

例えば六面体のサイコロの1が出る確率は6分の1ですが、サイコロを20回30回振っただけでは6分の1の確率にはなりません。

しかしこれが100万回200万回と振り続けると6分の1に限りなく近づいていきます。これが大数の法則です。そしてこの本来の6分の1に確率が落ち着いていく様を「確率の収束」と呼びます。

株式における確率の収束

こうした統計学上の考え方は、投資の世界にも存在します。それが「平均への回帰」という考え方です。

これは時がたてばたつほど投資対象が持つ平均的な収益率に落ち着いていく様を指します。この平均への回帰という考え方は、大数の法則とかなり似通っていると思います。

確率を収束させるために必要なものが平均への回帰では時間、大数の法則では試行回数との違いがあるというだけですね。

この投資の世界における「平均への回帰」について、具体的に見ていきましょう。

以下の図は、ジェレミー・シーゲル著「株式投資」に載っている、1802年以降の保有期間ごとの株式、長期債、短期債のインフレ調整後の実質利回りの最高値と最低値を示したグラフです。

 

このうち、株式のグラフに注目してもらいたいと思います。保有期間が1年間の場合、最高で66.6%、最低で-38.6%と、1年間だけでは大きく成績にブレがあるのがわかります。

ですがこれを10年、20年と保有期間を延ばせば伸ばすほど、最高値と最低値が収れんしていく様が読み取れると思います。保有期間30年になると、最高値は10.6%、最低値は2.6%と、収益率の差は8%にまで縮まりました。

この時系列ごとの変化は先ほど私が述べた、時間をかければかけるほど本来の収益率に落ち着いていく様を現しています。そう、株式投資においても確率は収束していくのです。

株式投資においては期待値自体が上下する

よく言われる米国株への株式投資の長期的リターンが「およそ7%」と言われるのは、長期的に収益を収れんさせた結果、導き出されたものです。

しかし注意したいのは、株式投資はパチンコやパチスロのように期待値が機械的に定まっていないということです。株式投資の場合は、この期待値自体が上下しうるのです。

ですので先ほど挙げた米国株への株式投資の実質リターン約7%という数字が、この先もずっと続いていく保証はないのです。

とはいえ、およそ200年にわたって導き出された収益率が、この先これまでと大きく逸脱するというのもなかなか考えにくいと思います。今後もそれなりの収益率はあげていくことでしょう。

長期的な資産形成を行うためにも、資本市場に居続けることにより、この「確率の収束」を利用して長期的なリターンの恩恵を受けるべきではないかと私ローンウルフは考えています。

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