バックテストを参考にする際に注意すべき事
お疲れ様です、ローンウルフです。
将来の投資リターンを推測する際に、いわゆるバックテストを参考にする方は多いかと思います。
バックテストは過去の値動きを基にして投資対象のリターンとボラティリティを算出しますが、今回の記事ではバックテストを参考する際に注意すべき事について触れていきたいと思います。
「幸せな中間点」から導き出された平均リターン
バックテストについて一般的によく言われることとしては、過去の結果は将来の結果をも保証するわけではないという事です。
経済成長率、金利、物価上昇率、はたまた地政学リスクまで時代によって大きく異なるわけですからこれは当然のことですね。
これに加えて私は、ナスダック100に2倍のレバレッジをかけた通称「レバナス」について、1981年からの40年間は長期金利が下がり続けた株式にとって有利な40年間であり、その期間のバックテストを用いて将来のリターンを断じるべきではないと話しました。
ですが今回はまた別の視点からバックテストの注意点について述べたいと思います。
バックテストで算出されたリターンというものはあくまで過去の平均です。リターンが平均化されるということは、その時々の相場の過熱状況も平均化されるわけです。
それはつまり相場が過熱も悲観もしていない、いわば「幸せな中間点」に平均リターンが基づいていることを意味します。
例えばアメリカのS&P500の場合、平均PERはおよそ16倍台と言われていますが、そのPER16倍台の時に得られたリターンについて、現在のような予想PERが20倍を超えている相場が過熱気味の時期に当てはめるのは不適当なのです。
リターンを想定するなら悪いパターンを
過去の記事で私は「投資戦略や計画は過去の平均ではなく悪いケースをベースに組もう」という内容の記事を書きました。
過去のバックテストの内容がそのまま続くことを前提に将来設計を組んでしまうと、その通りのリターンが出なかった場合に老後の生活に支障が出てしまうという事になりかねません。
将来のリターンについて過去のバックテストよりも低いリターンを想定した方が、将来設計において不測の事態を招く可能性が減るのではないかと私ローンウルフは考えています。